2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of a self-management program based on well-being theory for the people with mental disability
Project/Area Number |
20K10815
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
山下 真裕子 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 教授 (40574611)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | セルフマネジメント / セルフコンパッション / ストレングス / ウェルビーイング / プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ウェルビーイング向上のために地域に暮らす精神障害者が主体的、継続的に取り組めるセルフマネジメントプログラムを開発して多角的に評価することである。本プログラムの有効性が評価できれば、精神障害者の地域定着と社会参加を促し、さらにQOLの向上と地域ケアの質向上に貢献できると考える。 2021年度はウェルビーイング理論に基づくセルフマネジメントプログラムを作成し、プレテストを実施した。 2022年度は、さらにその結果をもとにプログラムを修正・洗練させることを計画し、最終的に3つのよいこと日記、強みの発見・活用、セルフコンパッションを取り入れた2週間のプログラムを作成した。コロナ禍の影響で精神障害者施設に依頼することが困難であったため、一部研究計画を変更し、2022年度は健康な地域住民を対象にプログラムの実施および評価を行った。研究計画の変更を余儀なくされたが、コロナ禍で地域住民のメンタルヘルスの悪化、自殺者数の増加が深刻化していたことから、地域住民のセルフマネジメントの向上は重要な取り組みであり社会的に意義のある研究であると考える。 今年度は、ヨガ研修を受講した地域住民を対象に研究協力を依頼し、32名から同意が得られた。最終的にプログラム実施後1か月のアンケート調査まで完了したものは20名であった。 分析の結果、本プログラムの実施により対象者らのウェルビーイング得点はプログラム実施前とプログラム実施直後で有意な差を認め、本プログラムのウェルビーイング向上効果を認めた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は概ね計画通り研究を遂行できた。 具体的には、プレテスト後のプログラムの洗練・完成、本プログラムを地域住民に実施し、プログラムの評価までを予定していたが、すべて実施できた。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度は、介入後の追跡調査およびプログラム内容の評価を行う予定である。 具体的には、2022年度に協力が得られた20名を対象に郵送法による自記式質問紙調査を実施し、セルフマネジメント能力、ウェルビーイングの評価を行う。またその結果をもとに、プログラム内容の評価・再検討を行う。
|
Causes of Carryover |
コロナの影響で研究成果をアメリカの学会で発表することができず研究成果の公開方法の変更を強いられた。次年度はオンラインジャーナルへの投稿、またオンラインでの国際学会参加を計画している。以上より最終的な研究成果の公表は問題なく進められる。
|