2023 Fiscal Year Research-status Report
幼児の社会・情緒的問題の評価尺度日本語版ITSEAの標準化と活用をめざして
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20K10844
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Research Institution | Wayo Women's University |
Principal Investigator |
河村 秋 和洋女子大学, 看護学部, 准教授 (50719094)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小渕 隆司 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (50457818)
矢郷 哲志 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 助教 (00778243)
小稲 文 国際医療福祉大学, 成田看護学部, 助教 (00602731)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 発達障害 / 自閉スペクトラム症 / 子育て支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.日本語版ITSEA170項目のうち12項目(A8、A36、A37、A41、A42、B21、B22、B23、C5、E15、E16、E17)に付随する記述回答の内容を調査対象として、月齢群別(12~17か月、18~23か月、24~29か月、30~35か月)、男女別項目の平均得点について比較した。さらに記述項目の内容について、こわがるもの、場所などについての設問、子どもの行動についての設問に分けて、月齢群別、男女別の傾向を、テキストマイニングを用いて分析した。その結果、月齢群別平均得点:A37について、12~17か月児と24~29か月児、18~23か月児と24~29か月児、30~35か月児間で有意な差が見られた。A41について、24~29か月児と12~17か月児、18~23か月児に有意な差が見られた。A42について、12~17か月児と18~23か月児との間、24~29か月児との間、30~35か月児との間で有意な差が見られた。E17について、12~17か月児と18~23か月児、24~29か月児、30~35か月児間で有意な差が見られた。 男女別平均得点:A41、E17について、男児が女児よりも有意に高い傾向であった。記述内容から抽出された子どものこわがる対象は、「鬼」、「暗い」「掃除機」、気になる子どもの行動は「頭」、「くるくる回る」、「紙」などであった。 2.日本語版ITSEAの各領域平均得点、各下位尺度得点、各項目群平均得点について、月齢群別、男女別、さらに原版ITSEAのデータとの比較を行った。その結果、男児は、外在化領域の問題を、女児は内在化領域の問題を持つ傾向であること、月齢が高くなると外在化、内在化領域の問題が多くなる傾向があること、月齢があがると能力が高まる傾向があることが明らかになった。米国との比較では、米国の幼児の方が外在化領域の問題を持ち、能力領域が高い傾向、日本の幼児は、内在化領域の問題を持つ傾向が見られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
最終的な結果の論文化が完結していないため。
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Strategy for Future Research Activity |
最終的な結果を論文化し投稿予定である。 本課題に継続して電子版ITSEAの作成を検討している。
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Causes of Carryover |
最終的な結果の論文化に伴う費用が必要であるため
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Research Products
(2 results)