2023 Fiscal Year Research-status Report
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20K10911
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Research Institution | Toyama Prefectural University |
Principal Investigator |
村田 美代子 富山県立大学, 看護学部, 准教授 (00627002)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺井 孝弘 富山県立大学, 看護学部, 准教授 (20595326)
工藤 里香 富山県立大学, 看護学部, 准教授 (80364032)
松井 弘美 富山県立大学, 看護学部, 教授 (70515725)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 父親 / 乳児の泣き / 認知過程 / 相互作用 / 育児行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は乳児の泣きに直面した父親の対児感情と認知について質的に分析し、泣きにおける父親の認知過程を明らかにすることである。 これまでは、父親が乳児の泣きの捉え方における概念分析を行った。「父親」「乳児」「泣き」をキーワードにし文献検索を行い、Rodgersの概念分析の手法を用い分析を行った。泣いている乳幼児に対する父親の認知過程として、7つの属性が確認され, 泣きに対する認知が移り変わるプロセスがあった。父親は、乳児が泣いている間に【泣く理由を考える】、【慰めたいと思う】、【理由がわからず困惑する】、【自分の無力を感じ悲嘆する】、【児の泣きに苛立ちや嫌悪を感じる】、【泣きの対応の糸口を見つけ自分の子として認識する】、一方【糸口がわからず、自分の子として受け入れられない】と泣きに対する認知の分岐があった。先行要件は、【社会的因子】【パーソナリティ】、【幼少期の被虐待の有無】、【育児の知識や関与の状況】、【乳児の泣き声の特徴】、【パートナーの育児意識や関係性】の6カテゴリーを抽出した。帰結は5カテゴリーを抽出した。父親が泣きの対応の糸口を見つけ自分の子として認識すると、【泣きに対する感情をコントロールする能力】【乳児の泣きに対する受容】が【父親としての役割意識の高まり】を促進していく。一方糸口がわからず、自分の子として受け入れられないと、 【泣きに対する否定的感情の持続】から【ネグレクト/虐待】につながることが示された。 この概念分析の結果をもとに、インタビューガイドを作成し、面接調査を行い、乳児にの泣きに対する父親の認知過程を質的に検証している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度新規学科が開設され現任業務多忙であること、感染症対応で施設協力が得にくいことで対象者のリクルートに困難を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
施設協力の確保をにつとめ、インタビューからデータ収集、分析を進める。
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Causes of Carryover |
研究対象者の募集が進まず、謝礼やデーター収集・分析における経費に使用額の差が生じた。
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