2020 Fiscal Year Research-status Report
Pattern language for co-creation beyond disability culture and non-disability culture
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20K10967
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Research Institution | University of Kochi |
Principal Investigator |
畦地 博子 高知県立大学, 看護学部, 教授 (80264985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池添 志乃 高知県立大学, 看護学部, 教授 (20347652)
小原 弘子 高知県立大学, 看護学部, 助教 (20584337)
田井 雅子 高知県立大学, 看護学部, 教授 (50381413)
李 賢珠 高知県立大学, 看護学部, 特任講師 (70794402)
中野 綾美 高知県立大学, 看護学部, 教授 (90172361)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 障害文化 / 共創 / パターンランゲージ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、障害者の多様性を認め、障害文化と健常文化を超えて共創する支援のあり方を探究することであり、多様性・文化の差異に配慮した優れた障害者支援の実践知に内在しているパターンを明らかに為、説明力のあるランゲージを提案することである。そのため、2020年度・2021年度は、『共創』『障害者文化』の2つの概念を文献により検討し、その上で、精神障害者支援に携わる看護者、身体障害者支援に携わる看護者、知的障害・発達障害者支援に携わる看護者にインタビューを予定している。 『共創』については、工学、経済の分や以外では、研究論文がほとんどなく、清書、総説、論説を中心に概念を分析した。その結果、属性として「持続的活動をともなうプロセス」「共有される場」「行動主体間の相互作用」が抽出された。「行動主体間の相互作用」においては、コミュニケーションが重視されている。コミュニケーションのあり方には、明示的・暗黙的なスタイルがあり、暗黙的なコミュニケーションでは、慮り型、見立て型、擦り合わせ型などのタイプが示されている。先行要件としては、「参加者の対称性」が抽出され、そこには知識・技術・情報・パワーなどにおいて対称性をもつ参加者がそんざいしているとされる。また、帰結としては、「創造」「創発」が抽出され、価値や新しい機能、形質・行動を示す秩序が作り出されるとされている。 『障害文化』については、2つの捉え方が存在し手いることが明らかになった。そのひとつは、障害種別を乗り越え障害者に共通したものをもつという捉え方、もうひとつは、個別の障害種別ごとに成立しえる文化という捉え方である。前者の捉え方は、政治運動としての性格をもつことが指摘されており、障害者に対する従来のイメージの打破と新しいイメージの創造がその目的であると言われている。後者は、ひとつの文化がもつ多様性を認める方向で展開されていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19のため、施設への外部者の立ち入り禁止措置や、県外への移動の制限、および、仕事量の増加などにより、当初予定していたデータ収集を行うことができていない。
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Strategy for Future Research Activity |
研究協力をお願いする高知県内の施設を予定より増やし、インタビュー方法もWebなどの利用を考え実施する。
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Causes of Carryover |
高知・東京・大阪・京都・滋賀・金沢・福島で予定していたインタビューが実施できなかったために、使用額が少なくなった。翌年度は、COVID-19の状況が改善すれば直面でのインタビューを、また、改善しない場合でもWeb等によるインタビューの実施を予定しているため、旅費、または、機材の購入などで使用を予定している。
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