2020 Fiscal Year Research-status Report
A pilot study of CBT led by public health nurse for parents of ASD children with high parenting stress
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20K10986
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
河崎 智子 千葉大学, 子どものこころの発達教育研究センター, 特任研究員 (70866780)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 栄司 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (00292699)
大島 郁葉 千葉大学, 子どものこころの発達教育研究センター, 講師 (40625472)
村田 倫一 千葉大学, 子どものこころの発達教育研究センター, 特任研究員 (90802588)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 育児 / ストレス / 発達障害 / ASD / 幼児健診 / レジリエンス / 保健師 / 保護者 |
Outline of Annual Research Achievements |
ASDの子どもは,ASDのない子どもに比べて親が「育てにくさ」を感じ,高い育児ストレスを通じて抑うつ度が高まることが報告されている(Koegel et al, 1992; Breen et al, 1988).親のメンタルヘルスの不調は子どもの正常な発達を阻害し(Tronick, 1978),高い育児ストレスや育児不安は子どもへの虐待の大きな要因となる(Reder&lucy,1995).近年,ASDをはじめとする神経発達症児の育児ストレスを減らす要因として着目されている概念に,「親が子育て体験の変化にうまく適応していく能力」,すなわち養育レジリエンス(Baraitser & Noack,2007)がある.また,ASD児をもつ母親の肯定的コーピングが抑うつ症状を減少させ(Harrison &Sofronoff , 2002),ASD児を持つ母親が社会的支援を受けないことによって抑うつ度やストレスが増大すること(Boyd, 2002:文献研究)が報告されている. 海外においては,診断や治療にとどまらずASDの子どもを持つ親の育児ストレスを低減するために,認知行動療法(Cognitive behavioral Therapy : CBT)を用いた早期介入が盛んにおこなわれている(Mazidi, 2015; Whittingham,2008). そこで本研究は,行政の乳児健診後の保健師による親支援の位置づけとして,2歳以上7歳未満の ASD傾向の幼児をもち,その育てにくさから一定以上の育児ストレスを感じている親に対し,①親の育児ストレス,②メンタルヘルス(うつ,不安),③養育レジリエンスに着目してCBTを用いたオンライン保健指導プログラムを開発し,その効果を確認することを目的とする. 現在被験者募集中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在被験者を広く募集している。 3例実施中。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年9月まで被験者募集を継続し、介入研究を行う予定。データロック後は速やかに解析と論文投稿を行う。
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Causes of Carryover |
コロナ感染動向により、学会がオンライン開催となったことから旅費が発生しなかった。また、コロナ感染症の不安をもつ保護者が多かったために対面でのリクルートが行えず、事務作業が発生せず人件費の執行がなかった。
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