2023 Fiscal Year Annual Research Report
軽度認知症の重度化予防に向け早期から訪問看護の導入を支援する評価指標の開発
Project/Area Number |
20K11001
|
Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
落合 佳子 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 准教授 (70611698)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
王 麗華 大東文化大学, スポーツ健康科学部, 教授 (20438774)
桑野 美夏子 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 講師 (10736052)
秋葉 喜美子 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 講師 (20835079)
新谷 繭子 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 助教 (90857046)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 軽度認知症 / 訪問看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、軽度認知症の重度化予防対策の一環として、早期から訪問看護の導入を支援する評価指標の開発を目指すことである。認知症の重度化を予防し住み慣れた家での生活を支えるため、訪問看護等の在宅介護サービスの役割は大きいと考える。しかし訪問看護は介護度が低い軽度の認知症に対し、導入されにくい。そのため、訪問看護導入の有効性を明らかにすることで重度化を予防し、住み慣れた地域での生活継続に繋げたいと考える。 本研究は3段階で計画しており、2020年から在宅サービスを利用する軽度認知症者を担当する介護支援専門員を対象に、経年的な前向き調査を開始した。認知症と診断された要介護1を担当する介護支援専門員の認識の変化等について、3年間にわたり半年毎に調査を実施した。その結果、3年を経過し訪問看護利用群は訪問看護未利用群に比べ、要介護状態の悪化が遅延し、認知機能の低下が抑制されるなど、訪問看護の関わることの効果が明らかとなった。また2021年度から訪問看護利用事例に関わる、介護支援専門員や訪問看護師の個別調査を実施した。介護支援専門員は、認知症が軽度の段階から訪問看護師が関わることで、認知症の重度化予防を含んだ健康管理の維持向上に繋がると捉えていた。訪問看護師は認知症の重度化予防だけでなく、生活の質の向上に努めていることが明らかとなった。これらの結果に加え、ワークショップにより地域の専門家の方々と意見を交換し、認知症の軽度の段階における訪問看護導入の評価指標を作成した。そして認知症に関心を持つ方や家族を対象に、ケアについてのアドバイスや訪問看護導入の評価指標を記載した小冊子を作成し、地域に配布し啓蒙活動を実施した。
|