2022 Fiscal Year Research-status Report
高齢者施設職員のケアの質向上のためのレジリエンストレーニングプログラムの開発
Project/Area Number |
20K11011
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
久木原 博子 福岡大学, 医学部, 教授 (50268950)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 裕美 福岡大学, 医学部, 教授 (00301359)
安藤 満代 第一薬科大学, 看護学部, 教授 (10284457)
西尾 美登里 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 講師 (20761472)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | レジリエンス・トレーニング / 高齢者施設ケア職員 / ストレス / 睡眠 / ケアの質 / ヨーガ療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は高齢者施設で働くケア職員240名を対象に,不眠重症度(ISI),精神的健康度(WHO-5),レジリエンス(CD-RISC-10),不適切なケアを予防する職員の特性,ケアの質を調査内容として,高齢者施設職員の睡眠の質と精神的健康やレジリエンス,ケアの質との関係を明らかにした.その結果,不眠症あり群(不眠重症度の高い人)は不眠症なし群(不眠重症度の低い人)に比べて,有意に精神的健康度やレジリエンスが低かった(各,p=.025,p<.001)また,不適切なケアを予防する職員の特性得点は,不眠症のあり群が不眠症なし群より有意に低かった(p=.025).不眠症の人は,精神的健康度やレジリエンスが低いことが示唆された.この結果は国際学会で報告した. さらに今年度は,以下の仮説を検証するためにレジリエンス・トレーニングを高齢者施設で働くケア職員に実施した.この研究の仮説はレジリエンス・トレーニングにより1)施設職員自身のレジリエンスを高めることができる,2) 施設職員のストレスが低減する,3) 施設職員の睡眠の質を上げることができる,4)要介護高齢者へのケアの質を向上させることができるであった.高齢者施設で働くケア職員60人を対象に,ヨーガ療法を中心としたレジリエンス・トレーニングプログラムをWebで配信し,自宅で就寝前にトレーニングを実施してもらった.作成したトレーニングプログラムの効果の検証のために,2週間の非介入期間と2週間の介入期間のデータを比較した.睡眠の評価には標準的な睡眠スケールの他に,客観的指標としてMicro Tag 活動量計 (MTN-220)を使用した.2023年3月末にデータの収集は終了した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度予定していた研究計画は2つであった.第1の研究は,高齢者施設で働くケア職員を対象に睡眠の質と精神的健康やレジリエンス,ケアの質との関係を横断的研究で明らかすることであった.第1の研究結果は国際学会で報告した.第2の研究はレジリエンス・トレーニングプログラムの効果(4つの仮説)を検証することであった.2つの研究計画の結果が得られ,現在,その結果を論文にまとめている.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は第1の研究の対象者を増やしたデータの解析と,その結果を投稿する予定である.また,第2の研究も解析後,国際科学雑誌に投稿する予定である.
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Causes of Carryover |
次年度使用が必要になった理由:今年度予定していたオンラインによる介入研究の参加者が予定数集まったのが2022年の年末であったため,研究開始が2023年1月からになり,データの採取が終了したのが2023年3月になった.そのため現在データを分析中であり,2023年度にデータをまとめて公表することになった. 使用計画:研究成果の公表のために経費を使用する.学会参加のための旅費と参加費,および論文投稿料に使用する予定である.
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Research Products
(2 results)