2022 Fiscal Year Research-status Report
外来看護で可能な災害への備え支援プログラムの開発 -神経難病患者対象-
Project/Area Number |
20K11085
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
宇田 優子 新潟医療福祉大学, 看護学部, 教授 (70597690)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲垣 千文 新潟医療福祉大学, 看護学部, 講師 (10645716) [Withdrawn]
木下 直彦 新潟医療福祉大学, 医療経営管理学部, 准教授 (50734232)
石塚 敏子 新潟医療福祉大学, 看護学部, 准教授 (80339944)
桶谷 涼子 新潟医療福祉大学, 看護学部, 助教 (30851191)
土田 千歳 新潟医療福祉大学, 看護学部, 助手 (60899615)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 神経難病 / 災害備え / 外来看護 / 災害への備え支援プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究目的】近年多発している自然災害への備えは全ての人に必要である。その中でも、本研究の対象である神経難病患者は介護者のみならず、本人自身が意識して備えることが重要である。そのため、災害の備え行動に消極的・拒否的なパーキンソン病患者の行動・心理面の要因分析と理論構築を行い、外来看護場面の看護師の介入で、災害備え指導が実施できるプログラム開発が最終目的である。 【2022年度の研究目標】2021年度に継続して、「パーキンソン病患者の災害備え度自己診断シート(案)」の開発を目標とした。 【研究実施内容】「パーキンソン病患者の災害備え度自己診断シート(案)」開発のための調査を計画し、実施した。全国調査の前に、パイロットスタディとし て新潟県内のパーキンソン病友の会(150人)に協力を依頼し、調査票を2022年3月に配布した。 調査項目は防護動機理論をベースに、対処評価に自己効力感、うつ病尺度、生きる意欲等を盛り込んだ(詳細は研究発表まで秘匿する)。パーキンソン病患者の振戦、書字障害、郵便ポスト投函までの移動障害等を配慮し、通常の調査票の工夫(ページめくりのしやすさ、字の書きやすさ)のみならず、スマホからQRコードを読み込み、回答できる工夫など対象者の意見を聞き、工夫して計画した。新潟県内の回収率は29%、有効回答率90%であった。その結果の分析内容と調査回答のしやすさへの意見を基に調査方法、調査票を改善して2022年11月から全国調査を開始した。しかし、全国47都道府県のパーキンソン病友の会支部はコロナ禍や会員の高齢化による活動休止、交流中止の支部があり、その確認に時間を要したため、3月に調査票郵送にいたった。現在、調査票回収の途中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
【理由】 新型コロナウイルス感染症により外出制限・接触制限が2020年度から2023年3月まで強く求められた。研究協力者であるパーキンソン病友の会の活動も自粛や制限があり、直接に意見を聞いたり研究依頼の機会が限られた。対象は高齢者が多くオンラインでの意見聴取や電話での聞き取りはパーキンソン病特有の症状である小声、嗄声で聞き取りにくい等で難しかったため、感染が落ち着くタイミングを見ながら研究を進めた。結果、遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度に実施した「災害備え自己診断シート」の確定版の作成のための全国調査結果を集計・分析する。それを基に、「看護師用ミニブック」の開発に取り掛かる予定。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により、患者会の研究協力が得られにくく研究が遅れた。 2023年度は全国調査データの入力(パート勤務者に依頼)、「災害備え自己診断シート」確定版の印刷等で費用が必要となる。また「看護師用ミニブック」の開発のための出張旅費や研究協力者(看護師)の謝礼、ブック製作の費用とする。
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