2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of a loneliness alleviating support program for preventing social isolation of middle-aged and elderly people in urban areas.
Project/Area Number |
20K11086
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Research Institution | Seisen Jogakuin College |
Principal Investigator |
上野 里美 清泉女学院大学, 看護学部, 助教 (00845638)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯浅 資之 順天堂大学, 国際教養学部, 教授 (30463748)
白山 芳久 順天堂大学, 国際教養学部, 准教授 (30451769)
アウン ミョーニエン 順天堂大学, 健康総合科学先端研究機構, 特任准教授 (90841990)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 孤独感 / 社会的孤立 / ソーシャルネットワーク / ソーシャルサポート / 中高年者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,都市部における中高年者の社会的孤立および孤独感を規定する社会環境的要因と地域特性の把握,ならびに社会的孤立と孤独感の関連を明らかにすることで,都市部における中高年者の社会的孤立予防に向けた,孤独感軽減支援プログラムの開発を日指すことである。今年度は,①孤独感,社会的孤立に関する文献を検討し,社会的孤立に影響を与える社会環境的要因,および健康との関連についての分析に着手した。また,②新型コロナウイルス感染症の一般者向け電話相談に協力し,コロナ禍が与える地域住民の身体的・心理的・社会的影響について考察した。 ①国内外の孤独感,社会的孤立に関する文献の検討:国内外の成人を対象とした研究論文を検索した。欧米では大規模な横断研究,前向きコホート研究が行われており,年齢層別にみた孤独感と社会的孤立の関連,社会的ネットワークや社会的サポートが孤独感に与える影響,孤独感と健康行動の関連などが明らかになっている。国内においても,高齢期,青年期にある対象の孤独感や社会的孤立の要因,社会的ネットワークとの関連など数多く報告されている。一方で,中高年期に関する知見は限られている。 ②コロナ禍が与える地域住民の身体的・心理的・社会的影響と孤独感との関連についての考察:地域住民は,新型コロナウイルス感染への不安や恐怖, 自粛生活や行動制限がもたらす心身のストレス,発信される情報への不信感や混乱などが日常的になっていることが分かった。また,感染症の蔓延防止のため,ソーシャル・ディスタンシング(社会的距離をとること)が推奨されている社会において,孤独感をより高めている可能性が考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度は,新型コロナウイルス感染症が蔓延する中,現地調査が制限された。文献検討や本研究に関連する活動を通して,貴重な知見を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスの感染拡大によって,誰しもが閉塞感や孤独感を高め,社会的孤立や健康リスクにつながることが社会問題として顕在化している。現地調査の準備として,研究分担者や協力者と共に調査方法について検討するなど,計画の実現に向けて取り組んでいきたい。
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Causes of Carryover |
当該年度は,コロナ禍において現地調査および研究分担者との打合せに係る諸費用が発生しなかった。2021年度に,当該年度に実施できなかった現地調査,学会参加費として使用する予定である。
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