2020 Fiscal Year Research-status Report
院内デイケアでのコンフォートケアの経験による看護師の日常ケアへの波及効果の検証
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20K11102
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Research Institution | Miyagi University |
Principal Investigator |
出貝 裕子 宮城大学, 看護学群, 准教授 (40315552)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 眞理子 宮城大学, 看護学群, 教授 (90168998)
成澤 健 宮城大学, 看護学群, 助教 (90584491)
徳永 しほ 宮城大学, 看護学群, 助教 (90805491)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 院内デイケア / 高齢患者 / 急性期病院 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度に計画していた、院内デイケアに関する国内文献のレビューを実施した。42件を分析対象とし、「参加者の条件」「実施方法」「関与する職種」「ケアの効果」の視点で,文献の記述内容を分類した。 結果は以下の通りである。院内デイケアの目的で最も多かったのは、認知機能や身体機能等の機能低下予防であった。院内デイケアの参加者の条件として、座位保持能力や症状の安定性を設定し、除外要件として感染症があることや輸液ポンプなどの医療機器の使用、嚥下機能低下が挙げられていた。実施方法として、院内デイケアを平均3.3回/週で開催し,1回あたりの時間は平均3.7時間であった。1回あたりの実施時間は2時間未満の短時間のプログラムと日中の多くの時間に実施しているプログラムとに2極化したパターンであった。プログラムの多くで、運動(体操,散歩,ボウリング,パワーリハビリ等)と製作活動・手作業(塗り絵,カレンダー作り等)や歌唱を組み合わせていた。関与する職種では,看護師が最も多く,次いで理学療法士や作業療法士といったリハビリテーション職であった。認知症ケアチームが関与していることが記述されていたのは4件のみだった。ケアの効果を判断する項目として,ADLの視点(FIMや個別のADL自立度等),精神的安定性(BPSD減少,機嫌,安心感,生き生きした表情等),夜間の睡眠状況や生活リズム,認知機能(MMSE)等が記述されており,そのほとんどが参加者における変化として記述的に評価されていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画では、①国内文献レビュー、②実態調査、③研究フィールドの組織化を計画した。文献レビューを実施し、研究フィールドの組織化の目途も付いた。実態調査については文献レビューの結果を踏まえて、調査計画を進めている所である。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度に実施予定であった実態調査と、2年目の計画であるアクションリサーチに着手する予定である。
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Causes of Carryover |
今年度実施予定であった、国内の医療機関を対象とした実態調査が次年度実施に変更となったことから、次年度使用額が生じた。次年度はこの調査を実施する計画であることから、調査にかかる費用の支出が見込まれる。加えて、アクションリサーチに着手する計画であり、院内デイケア運営に係る費用の支出が見込まれる。
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Research Products
(1 results)