2022 Fiscal Year Research-status Report
透析患者の重症化予防にむけた透析中運動療法の効果とメカニズムの解明
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20K11190
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
河野 健一 国際医療福祉大学, 成田保健医療学部, 准教授 (10638480)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大内 乗有 名古屋大学, 医学系研究科, 特任教授 (00595514)
大橋 浩二 名古屋大学, 医学系研究科, 特任准教授 (10595515)
西田 裕介 国際医療福祉大学, 成田保健医療学部, 教授 (90410513)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 透析 / 重症化予防 / 透析中運動 / マイオカイン / フレイル |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、2021年度までと同様に研究データの収集を行う医療機関において、新型コロナウイルス感染症への対応の観点から、データ測定のために透析治療以外の目的で来院する許可がおりなかった。そのため、透析中運動療法の効果のメカニズムの一端となるマイオカインデータ、骨格筋機能、運動耐容能、心血管機能の測定が困難であった。 そのような中、これまでの測定データに基づく解析の結果、透析患者の重症化予防のための透析中運動療法を継続できない患者の特徴として、歩行速度が遅い、高齢、慢性炎症状態にある患者、つまりフレイルや低栄養炎症状態にある患者が抽出された(Yamaguchi T, Yabe H, Kono K, Nephrology DIalysis Transplantation, 2022)。また、低栄養と体力低下が併存している透析患者ほど生命予後が不良であること(Yabe H, Okada K, Kono K, et al. Inten Urology and Nephrol, 2023)、同様に低栄養の患者ほど透析中運動療法の効果が低いことを明らかにした(Takahashi R, Habe H, Kono K, et al. J Ren Nutri. 2023)。 以上の結果から、透析患者の重症化予防に向けた透析中運動の実践や継続に対して低栄養、慢性炎症、フレイルがネガティブな影響を及ぼすことが示唆され、これらは骨格筋の機能低下と密接に関わることが先行研究からわかっている。よって、骨格筋の生理活性物質であるマイオカイン等の発現量低下にもその機序として関与していること、そして、透析中運動療法によってマイオカイン発現量が増加するかどうかを2023年度の調査において明確にする予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症への対応の観点から、データ測定のために透析治療以外の目的で来院する許可がおりず、マイオカインデータ、骨格筋機能、運動耐容能、心血管機能の検査を実施を進めることに難渋し、必要なサンプルサイズに到達していないため。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度末から、データ測定のための透析治療以外の来院が可能となり、マイオカインデータ、骨格筋機能、運動耐容能、心血管機能の測定を開始できる環境となった。2023年度は、上記データ測定を、透析中運動療法の前後で行うとともに、身体機能が低く重症化がうかがえる透析患者ほどマイオカンの発現量が低く、透析中運動療法によりそれが改善するかどうかを検証する。そして、学会発表、論文公開を進めいく。
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Causes of Carryover |
研究実施医療機関におけるデータ収集が予定通り進まず、データ解析に関わる費用の拠出がなかったこと、それに関連し予定していた論文作成が進まず、英文校正費用、論文投稿費用、掲載費用がかかわらなかったことから次年度使用額が生じた。翌年度、データ解析、論文作成、論文掲載費用として使用する。
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