2020 Fiscal Year Research-status Report
Kinetics of bench press movement containing horizontal internal force
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20K11324
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
谷本 道哉 近畿大学, 生物理工学部, 准教授 (70435733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒川 裕志 国際武道大学, 体育学部, 准教授 (20591887)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 筋活動レベル / 床反力 / 水平成分分力 / 大胸筋 / 上腕三頭筋 |
Outline of Annual Research Achievements |
実験1:10RMベンチプレスの手幅ごとの比較 方法:筋力トレーニング(以下RT)習熟者6名と非習熟者6名を用いて81㎝手幅と40㎝手幅で10RMのベンチプレスを行い、大胸筋、上腕三頭筋外側頭の筋活動、バーの水平引張圧縮力および垂直上方押力の測定を行った。結果:RT経験者、未経験者共に大胸筋と上腕三頭筋の筋活動レベル平均値の貢献度は81㎝手幅と40㎝手幅において差は見られなかった。水平引張圧縮力/鉛直上方押力の平均値は、RT経験者、未経験者共に81㎝手幅では外向きに約30%、40㎝手幅では内向きに約10%であった。結言:RT経験者、未経験者共に、ベンチプレスではバーを押す方向を調整することで手幅に関わらず各筋にかかる負荷を同等に割り振っていることが示唆される。発表:分析評価した結果を2020日本バイオメカニクス学会にて口頭発表を行った。 実験2:腕立て伏せの手幅ごとの比較 方法:健常若年男性に週2回、4週間の腕立て伏せトレーニングを実施後、肩峰×2倍幅と肩峰幅、2cm手幅での反復限界までの腕立て伏せを行い、大胸筋、上腕三頭筋外側頭の筋活動、床反力の測定を行った。結果:大胸筋と上腕三頭筋の筋活動レベル平均値の貢献度は挙上局面においては手幅による差は見られず、下降局面では手幅が広いほど大胸筋の貢献度が有意に増大した。床反力の水平成分/鉛直下向き成分の平均値は、挙上局面では肩峰×2倍幅で外向きに約40%、肩峰幅で内向きに約80%、2cm幅で約110%であった。結言:腕立て伏せでは挙上局面では床を押す方向を調整することで手幅に関わらず各筋にかかる負荷を同等に割り振っているが、下降局面では同等までの割り振りにはなっていないことが示唆される。発表:分析評価した結果を2021日本体力医学会にて口頭発表を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍において対面における実験を行いにくい状況ではあるが、マスク着用、換気、消毒を徹底することで、実験自体はおおむね計画に沿って進めることができている。学会での報告はオンライン上で行った。今後も感染対策には十二分に配慮しつつ研究活動を進めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ感染予防対策を十二分に行いつつ、計画に従って研究を進めていく。共同研究施設の国際武道大学での実験を含めて以下の実験を進めていく。 ・RT動作学習(習熟度変化)に伴う力成分・トルク配分の変化(3年度):BPの長期介入による学習効果で肩・肘のトルク配分が理想配分に近づくのか ・標的部位を意識させることによるトルク配分の変化(4年度):動作部位への意識をさせるBP長期介入で標的部位のトルクが増大する力発揮になるのか ・ゴム製グリップギア等グリップ摩擦による影響:グリップ摩擦係数の増減により水平成分の分力が変化するのか(5年度) ・上記検証に伴い生じた新たな課題の検証(6年度)
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Causes of Carryover |
ほぼ計画通り予算執行したが、端数分若干の残額(3000円弱)が生じた 次年度に繰り越して運用する
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