2022 Fiscal Year Research-status Report
Kinetics of bench press movement containing horizontal internal force
Project/Area Number |
20K11324
|
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
谷本 道哉 順天堂大学, 大学院スポーツ健康科学研究科, 先任准教授 (70435733)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒川 裕志 国際武道大学, 体育学部, 教授 (20591887)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 水平成分分力 / 鉛直成分分力 / 関節トルク / 筋活動レベル / 大胸筋 / 上腕三頭筋 / ベンチプレス |
Outline of Annual Research Achievements |
実験1:負荷重量ごとの手幅による変化の比較 方法:筋力トレーニング熟練者9名を用いて肩峰幅(ナロー)、肩峰幅×2(ワイド)の2つの手幅条件で、50,70,90%1RMのベンチプレスを行い、大胸筋胸肋部、上腕三頭筋外側頭、三角筋前部の筋活動、バーの水平引張圧縮力の測定を行った。また、上肢各部位に反射マーカーを貼付し、上肢トルクの逆ダイナミクス分析を行っている。結果:50,70,90%1RM の各負荷条件における大胸筋と上腕三頭筋の筋活動レベルの挙上時ピーク値の相対値(大胸筋/上腕三頭筋)は、ワイドでの50%1RMを1.0として相対化すると、ワイド50%1RMで1.0、70%1RMで0.82±0.27、90%1RMで0.87±0.27、ナロー1RMで50%で0.60±0.19、70%1RMで0.54±0.08、90%1RM で0.62±0.22であり、それぞれの負荷において、ナローでワイドよりも有意に低値であった。なお、負荷による差異はどちらの手幅においても見られなかった。バーの圧縮引張力のピーク値は鉛直方向の力に対する比率でみると、ワイドでは50%1RM で外向きに34.2±11.4%、70%1RMで38.9%±6.2%、90%1RMで44.1±5.3%、ナローでは50%1RM で内向きに19.8±10.6%、70%1RMで20.7%±7.3%、90%1RMで22.1±7.5%であった。負荷の大きさと水平成分の鉛直成分に対する比率に有意差は認められなかった。 実験2:標的部位を意識させることによるトルク配分等に与える影響 方法:大胸筋の筋力発揮を意識して行うベンチプレスと、上腕三頭筋の筋力発揮を意識して行うベンチプレスの、筋活動、力の水平成分、肩、肘関節トルクの違いを分析する。予備的に数名で測定を進めている。標的部位の意識が各測定値に影響を与える様子が見られる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍にあり、いまだ対面における実験を行いにくい状況ではあるが、マスク着用、換気、消毒を徹底することで、実験自体はおおむね計画に沿って進めることができている。今後は5類への引き下げにより、より実験遂行しやすいものとなってくる。今後も感染対策には十二分に配慮しつつ研究活動を進めていく。
|
Strategy for Future Research Activity |
計画に従って研究を進めていく。共同研究施設の国際武道大学での実験を含めて以下の実験を進めていく。 ・標的部位を意識させることによるトルク配分の変化(5年度):動作部位への意識をさせるBP長期介入で標的部位のトルクが増大する力発揮になるのか ・ゴム製グリップギア等グリップ摩擦による影響:グリップ摩擦係数の増減により水平成分の分力が変化するのか(5年度) ・上記検証に伴い生じた新たな課題の検証(6年度)
|
Causes of Carryover |
被験者および測定補助員への謝金の手続きが遅れている関係で残額が生じている。 次年度に繰り越して、速やかに支払いを実行する。
|