2021 Fiscal Year Research-status Report
小中学生期におけるアジリティ向上と発育・発達要因および運動習慣の関係について
Project/Area Number |
20K11437
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
志手 典之 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (10178874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 憲輝 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (10382540)
奥田 知靖 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (90531806)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | アジリティ / SAQ能力 / BSSC運動遂行能力 / 小学生 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、小中学生期のアジリティの向上、発育・発達そして運動・スポーツ習慣の関連性を縦断的に検討することで、アジリティ向上における発育・発達要因の個別の影響と運動・スポーツ習慣の影響について明らかにすることを目的としている。本年度は、小学生のアジリティ能力およびBSSC運動遂行能力と身長発育との関連性について検討した。札幌市近郊の小学生男子児童187名(1年生:23名,2年生:42名,3年生:28名,4年生:34名,5年生:24,6年生:36名)を対象に、2021年10月に測定を実施した。SAQの評価については、N Challengeを用い、反応・スプリント走・ミニハードル走・スラローム走・ターンおよび総合のタイムを算出した。また、BSSC運動遂行能力の評価については,マットスイッチ・リレー回路・コンピュータから構成されるマルチジャンプテスタ(DKH社製)を用いて,連続5回のリバウンドジャンプ時における接地時間および滞空時間を測定した。リバウンドジャンプ(RJ)指数を算出し,5回のジャンプで最もRJ指数が最も大きかったデータを採用した。身長発育とSAQ能力・BSSC運動遂行能力の発達との関係については、身長とSAQ能力およびBSSC運動遂行能力の各項目との関係におけるアロメトリー式y = b・xaを算出して検討を行った。 N Challengeにおける反応時間は、137.3cmで変移点が認められ、早い発達段階でのタイムの短縮が認められた。それに対し、ハードル走・ターン・総合タイムの顕著なタイム短縮は141.7cmまで見られるが、それ以降は収束する傾向が認められた。BSSC運動遂行能力を評価するRJ指数は、128.3cmと147.2cm時点の2つの変移点が出現し、児童期の身長発育の初期と終盤において、顕著な発達が認められることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
測定対象を小学生に限定し、また、リバウンドジャンプによる下肢のバリスティックなパワー発揮能力が順調に測定でした。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度も、5月時点での測定を実施するとともに、定期的な測定を実施し、縦断的データの蓄積および分析を実施し、成長期におけるアジリティ向上の特徴について詳細な検討を行う。
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Causes of Carryover |
前年度の助成金の使用について、特に新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、学会出席での旅費支出がなかった。本年度については、学会出席のための旅費、測定補助の支出計上が見込まれる。
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Research Products
(2 results)