2021 Fiscal Year Research-status Report
小中学校における体力向上施策と効果に関する調査研究
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20K11489
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
山神 眞一 香川大学, 教育学部, 教授 (10158082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 耕平 香川大学, 教育学部, 教授 (20311087)
宮本 賢作 香川大学, 教育学部, 准教授 (70304582)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 体力テスト / 小中学校 / 効果量 / 体力向上施策 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、香川県内の小・中学校を対象とし、各学校で実施されている体力向上施策について、1)「各施策は体力向上に対してどの程度の効果(効果量)を持つのか」、2)「なぜ各施策は体力向上を促進するのか」といった問いに対して、学術的な効果量及びその効果の推定メカニズムを明らかにした上で、データに基づいた明確な回答を全国に向けて発信することを目的としていた。 研究2年目である本年は、昨年度調査した結果、効果量の大きかった施策の実施方法について、他の学校への普及可能性などに基づき体力テスト成績の良好な香川県内の小中学校を訪問し、各施策をどのような状況で実施しているのかについての情報収集を予定していたが、コロナ禍により、学校訪問ができず、実質的な研究活動が困難となったことから、全国学力調査及び体力テストにおいて、全国的に上位の成績を継続している都道府県の中で、訪問を認められた秋田県教育委員会に訪問し、特に体力向上施策について意見交換をした結果、重要な情報と示唆を得ることができた。その意見交換により、教育委員会と現場の体育の授業や体力向上に関する日常的な情報共有の連携と小中学校の教員の相互交流の充実が明らかになった。 本年度の実績結果を受けて、来年度以降、体力向上を促進する施策の実地調査を加味した実践を通じたメカニズムの推定を試みる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍にありつつも、研究初年度に香川県内の小中学校の平成29・30年度に香川県内の全小・中学校及び児童・生徒から得られた体力テストデータの分析を行い、施策の効果量について、学年差や地域差を含めて把握できた。本年度は、全国的に体力テスト上位の成績を継続している都道府県の中で、訪問を認められた秋田県教育委員会に訪問し、特に体力向上施策について意見交換をし、比較分析できた。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度以降に向けて、現時点では基本的に当初の研究計画を実施していく予定である。ただし、コロナウイルス感染症の状況によっては、調査結果をもとに絞り込まれた体力向上を促進すると予想される施策について、協力校を20校程度選定して平成33年度より2年間にわたって実施するよう教育委員会を通じて依頼することが難しくなる場合もある。
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Causes of Carryover |
物品費と人件費については、コロナ禍で学校現場に行けず、研究用体力測定機器の購入ができなくなり、解析・分析等の人件費が使用できなかった。次年度に県内小中学校の現場での研究用体力測定等を計画しており、支出する予定である。
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