2020 Fiscal Year Research-status Report
赤外線深度センサーを用いた高齢者の介護予防システムの開発
Project/Area Number |
20K11656
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
竹島 伸生 朝日大学, 保健医療学部, 教授 (00137126)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楠 正暢 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (20282238)
金 憲経 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (20282345)
藤田 英二 鹿屋体育大学, スポーツ生命科学系, 准教授 (50506300)
小濱 剛 近畿大学, 生物理工学部, 准教授 (90295577)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 高齢者 / 赤外線深度センサー / 介護予防システム / 自立度評価 / KINECT |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度は,これまでに東京都健康長寿医療センター研究所金部長(本研究での共同研究者)を代表とするプロジェクトチームが実施した板橋区の検診において,ジョイントした形でKINECTを使って高齢者に1回の起居動作と開眼での20秒間その場足踏み(マーチ)動作を行なってもらい,1500人に近い大量データを収集した。健診時のデータは,東京都健康長寿医療センター研究所において厳重に管理されており,この起居とマーチ時の動作のみのデータを持ち帰り解析を行うことをまず実施した。その過程で,それまでの解析が一人一人の動画を確認しながら行うという状況で大量データの分析プログラムが必要となったことや歩行数などの新たな追加変数の解析も必要となり,共同研究者の小濱准教授(近畿大学生物理工学部),楠教授(同近畿大学)によってプログラムの修正を試みた。その中で楠教授はカメラのキャリブレーションの正確性を高めるために新たなキャリブレーションのオプションプログラムを追加した。解析は可能となったが,KINECTデータと東京都健康長寿医療センター研究所に集積されたデータとの連結がコロナ感染予防のために東京への出張等全て禁止となり,データの操作が全くできない環境に陥っている。このために,金部長には解析に必要な変数を整理し,連結が容易にできる準備を依頼し,KINECTデータについては研究代表者の竹島と分担者の藤田准教授(鹿屋体育大学)が結果の整理を行うことに注視した。遠隔での議論や情報交換はできても個人情報が含まれるデータを送受信できる環境に至っていないために東京都への出張等が容易になれば解析や分析が可能と考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2019年大規模コホート研究を展開し,データそのものは収集できているが,研究開始の2020年度は,KINECT解析データの大量解析のために分担研究者(小濱准教授)がプログラムの修正に時間を要したことや解析プログラムの開発の遅れからKINECTデータの最終分析が遅れたこと,及び対象者の属性,体力測定,アンケート等検診データは東京都健康長寿医療センター研究所(以下研究所)に保存されているが,個人情報の保護など研究所の倫理委員会規定に基づき,外部にデータを持ち出すことが禁止されており,新型コロナ感染のリスク管理から代表研究者(竹島伸生)ほか,近畿大学,鹿屋体育大学の分担研究者が東京に行くことができず,研究の展開が止まった状況にあったため。
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Strategy for Future Research Activity |
新たにKINECTの大量データの解析プログラムの開発に目処が立ち,まもなく従来の関節の評価に新たに複数追加し,部位の測定の妥当性も含めて,データの再解析を行うとともに,東京都健康長寿医療センター研究所(以下研究所)で実施した高齢者の大規模コホート研究データと連結し,分析を進める。東京都の新型感染コロナの感染対策の状況を踏まえて,分担研究者とともに研究所に集合し,データの解析を進める。現時点では,KINECTデータは朝日大学(岐阜),検診データは研究所と分散しているが,個人情報保護のためにデータ研究所外に持ち出せないために分析の作業が遅延しているが,連結し,解析が進めば大きくこの研究が展開できるものと思われる。
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Causes of Carryover |
新型コロナの影響で研究のための出張が全てキャンセルをせざるを得なかったために次年度に移動の許可とともに回復次第に研究内合わせ,解析のために使用を予定しています。
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