2022 Fiscal Year Research-status Report
カメラが高速で移動する3DCGゲームの眼精疲労を防止するレンダリング手法の確立
Project/Area Number |
20K12034
|
Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
井ノ上 寛人 東京電機大学, 未来科学部, 助教 (40724604)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | ビデオゲーム / カメラワーク / レンダリング / UI/UX / 感性工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、カメラが高速で移動する3DCGビデオゲームの高品質化技術の確立を目的に、ユーザが操作するアバタとユーザの視点となるカメラの間に障害物が入り込むオクルージョンが発生した際に、(a)障害物を半透明化する処理、(b)操作キャラクタ(PC)をシルエット化する処理、(c)Unity標準の一般的なレンダリングパイプラインのままとした処理の有用性を比較した。その結果、処理aは、カメラの操作量を軽減してゲームの目的達成率を向上させる他、心理的な満足度が高いことが示されていたが、この成果に加えて、瞬きの回数といった生理的な反応も変化し得る可能性が示唆された。引き続き検証を進め、ビデオゲームのUI/UXを向上するための理論の体系化を目指す。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
所属機関内への入構制限や実験協力者となる学生の分散登校などが緩和されたため、当初の遅れを取り戻しつつある。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初予定していた実験がおおむね完了し、現在は査読付き学術誌論文の執筆作業に入っている。一部、追試による検証を必要としているが、その際に実験協力者への心理面を考慮し、引き続き消毒作業などを担うアルバイトを雇うなど人件費に予算を割り当てる。この分は、当初計画していた出張旅費等から補填し、必要に応じて適宜見直しながら研究を推進する。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症拡大および半導体価格高騰・品薄等のため、必要とする機材の変更や調達できないものが生じた。また、機器を消毒するなど、実験にあたっての作業工程が大幅に増えたため、アルバイトを雇う人件費が生じた。
|