2021 Fiscal Year Research-status Report
DNA損傷時のユビキチンリガーゼRNF126による転写制御メカニズムの解明
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20K12157
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石田 典子 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 助教 (10361073)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 直 山陽小野田市立山口東京理科大学, 薬学部, 講師 (30707013)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ユビキチンリガーゼ / タンパク分解 / ユビキチン化 / 転写制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
DNA損傷時にDNA損傷修復と転写制御がユビキチン依存性タンパク質分解を介して協調的に制御されていることを示すことが本研究の目標であり、代表者らがDNA 修復因子Ku80のユビキチンリガーゼとして発見した、RNF126によるヒストンシャペロンNAP1L1のタンパク分解を介した、DNA損傷におけるクロマチン構造変換と転写制御メカニズムを明らかにしたい。 代表者らはこれまでにNAP1のカウンターパートであるNAP1L1がユビキチンリガーゼRNF126と結合し、ユビキチン化されてタンパク質分解を受けることを発見した。細胞株を用い、野生型やユビキチン化活性を欠損した変異体RNF126の過剰発現やsiRNAによるRNF126のノックダウン細胞を解析した結果、RNF126は細胞周期 のG2初期にNAP1L1の分解を促すことで、増殖に重要な転写因子E2F-1のクロマチンへの結合量と転写活性を負に制御しているのではないかと考えられた。E2F-1は NAP1, NAP2と結合し、コアクチベーターp300/CBPと転写複合体を形成して働くことがこれまでに報告されており、RNF126はNAP1L1のタンパク質分解を介してクロマチン構造を変化させ、転写複合体アセンブリーを制御しているという仮設が考えられた。この仮説を検証するために、NAP1L1のタンパク質発現量を調べて細胞周期を通じて一定であること、またS期のみ核局在を示す結果を得た。しかし、ガンマ線照射時にはNAP1L1の発現量低下が確認された。DNA損傷時には、S期でも NAP1L1が分解を受けて機能を停止すると考えられ、生化学的手法を用いて解析を進めている。 マイクロアレイを用いたmRNA発現量の解析を行い、RNF126-RNAi処理細胞、RNF126 の野生型やCS変異体の過剰発現細胞についてRNAを抽出しマイクロアレイ解析を行った。得られたデータの解析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
代表者が所属する東北メディカル・メガバンク機構バイオバンク部門は、コホート研究等における検体の受入・処理・保管管理等が主な業務であることに加えて、今年度より第3期に入り教職員の減少が生じており研究に充てる時間が減少しているため、今年度の予定が遅れている一因となっている。また、当初立てた仮説を検証する生化学実験が思うように進んでおらず、結果が得られていない状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナ禍の影響による対応も落ち着いており、半年以上の遅れがあるため、今後の研究について期間延長も考慮しながら研究を進める。
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Causes of Carryover |
新型コロナ禍の影響による代表者所属機関業務の対応に加え、所属機関業務の比重がより大きくなったため、本課題研究の遂行が遅れている。新型コロナ禍の影響による対応も落ち着いてきているものの、半年以上の遅れが生じているため、来年度の進捗状況によっては1年の延長を視野に入れて研究を進め、予算を使用する予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Reduced PHOX2B stability causes axonal growth impairment in motor neurons with TARDBP mutations2021
Author(s)
Mitsuzawa, S. Suzuki, N. Akiyama, T. Ishikawa, M. Sone, T. Kawada, J. Funayama, R. Shirota, M. Mitsuhashi, H. Morimoto, S. Ikeda, K. Shijo, T. Ohno, A. Nakamura, N. Ono, H. Ono, R. Osana, S. Nakagawa, T. Nishiyama, A. Izumi, R. Kaneda, S. Ikeuchi, Y. Nakayama, K. Fujii, T. Warita, H. Okano, H. Aoki, M.
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Journal Title
Stem Cell Reports
Volume: 16
Pages: 1527-1541
DOI
Peer Reviewed