2021 Fiscal Year Research-status Report
気候変動適応を実現するための果樹栽培の環境要因に関するデータ分析
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20K12297
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| Research Institution | University of Yamanashi |
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Principal Investigator |
島崎 洋一 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (30313787)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 環境情報 / 果樹栽培 / 持続可能発展 / 地理情報システム / データサイエンス |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、気候変動適応の観点から、果樹特産地域における環境要因の特徴を定量的に明らかにすることを目的とする。従来、地理情報システムを用いて、山梨県峡東地域（山梨市・笛吹市・甲州市）における果樹作付と土壌分類のオーバーレイ解析を試みた。
当該年度では、対象地域を拡大して、山梨県および長野県を対象に分析を行った。日本土壌インベントリー（データ出典：農研機構）の地目区分（田・普通畑・樹園地・牧草地）と土壌大群（有機質土・黒ボク土・低地土・赤黄色土・停滞水成土・褐色森林土・未熟土）のデータを参照して、オーバーレイ解析を行った。次に、約1平方kmのグリッド単位では土壌以外の環境要因のデータ（例：年平均気温・年降水量・平均標高・平均傾斜角度・人口総数・事業所数）が存在する。地目区分の面積を約1平方kmのグリッド単位に分配する数値プログラムを独自に開発して、グリッド単位の面積割合から地目区分における環境要因の加重平均値を求めた。
地目区分と土壌大群のオーバーレイ解析の結果、地目全体の土壌大群の割合を基準にした場合，樹園地の土壌大群は褐色森林土の割合が高くなることがわかった。山梨県は黒ボク土の割合が，長野県は低地土の割合が低くなる結果が得られた。次に、地目区分における環境要因の加重平均値を求めた結果、地目全体の平均値に比べて，樹園地は年平均気温が高く，年降水量が低く，人口総数が高くなることがわかった。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
目的1（果樹作付と土壌のオーバーレイ解析により関連性を定量的に明示）の達成に向けて、山梨県および長野県における地目区分と土壌大群のオーバーレイ解析を実施した。
目的2（環境要因と果樹作付の統計解析により栽培適地の環境条件を提示）の達成に向けて、地目区分の面積を約1平方kmのグリッド単位に分配する数値プログラムに基づき、山梨県および長野県における4種類の地目区分について、6種類の環境要因に関する加重平均値の算出を実施した。
目的3（果樹特産地域の現地調査により果樹の栽培適地の環境条件を検証）については、新型コロナウイルス感染症の影響のため、果樹特産地域の現地調査を自粛している状況である。
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| Strategy for Future Research Activity |
研究方法については、地理情報システムおよび数値プログラムの検証を積み重ねることにより、ほほ確立できた状態である。今後は、農地区画単位の作付地図のデータベースを活用して、土壌分類だけではなく、土性（表層・下層）についてもオーバーレイ解析を適用する予定である。なお、果樹特産地域の現地調査については、社会状況を見極めながら、実施の有無を判断する。
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| Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響により、果樹特産地域の現地調査や関連学会の成果発表などの旅費を全く執行することができなかった。社会状況を見極めながら、当初の目的を達成できるように努力する。
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Research Products
(1 results)
