2021 Fiscal Year Research-status Report
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20K12730
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| Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
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Principal Investigator |
橋本 美芽 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 准教授 (80347278)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 住宅改修 / 認知症高齢者 / 住環境整備 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、認知症高齢者を対象とした住環境の整備に貢献する支援技術の向上を目指す。
現在の介護保険制度における住宅改修費給付制度の対象者像は、運動能力が低下したことによる歩行困難者であり、給付対象となる工事項目は転倒予防に関連する項目に限定される。既往研究では、現行制度は認知症高齢者の住宅改修では使いにくく、給付対象項目には認知症を対象とした工事項目は含まれていないとする調査結果を得た。また、専門職は運動能力が低下した歩行困難者を対象とした住宅改修と認知症を対象とした住宅改修は異なり、認知症を対象とした住宅改修は難しいとの認識であることが示された。認知症の住宅改修の困難さの原因は何であるか、また、住宅改修実施の過程でどのような困難があり、そのような点に工夫を行っているかは明らかではない。これらを把握し認知症高齢者を対象とした住宅改修の改善手法を構築することを目標とする。
当初の研究計画は、認知症を対象とした住宅改修の実施経験がある事業者へのヒアリング、住宅改修を実施した認知症高齢者とその家族へのインタビュー、訪問調査による環境の確認等により構成される。研究の開始と新型コロナウイルスのまん延が重なり、対面、訪問でのインタビューや調査の実施のみならず、当初計画に基づく研究の実施が困難となった。大幅な見直しの必要が生じ、研究計画の再検討を行うこととなった。
初年度は、研究への協力を得られたけた専門職へのオンラインと電話によるヒアリングを行い、専門職としての視点、配慮点・留意点。制度上の問題点などを収集し、分析を行った。
2年度は、初年度の分析結果に基づきインタビューガイドを作成、さらに詳細の把握の目的とした半構造化インタビューをオンラインと電話により実施した。データの分析中である。2年度においても認知症高齢者とその家族へのインタビュー実施は難しい状況である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究開始時期と新型コロナウイルスのまん延が重なったことにより、当初の研究計画通りの研究実施は困難となった。大幅な研究計画の見直しに迫られ、また、認知症高齢者とその家族への依頼は困難である状況から、当面の研究対象者を住宅改修に関わる専門職に限定する必要が生じた。
初年度は、業務の混乱状況の影響により研究への協力に応じる専門職は限られた。少数を対象とした基礎調査の実施を行うこととなった。研究への協力を得られたけた専門職へのオンラインと電話によるヒアリングを行い、専門職としての視点、配慮点・留意点。制度上の問題点・課題などを収集し、分析を行った。
2年度は、初年度の基礎調査の分析結果に基づき、さらに詳細の把握の目的とした半構造化インタビューをオンラインと電話により実施した。現在はデータの分析中である。2年度においても認知症高齢者とその家族へのインタビュー実施は難しい状況である。
これらの経緯により、当初の研究計画の大幅な見直し及び、一部未着手の状況が続いている。
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| Strategy for Future Research Activity |
研究期間の2年度までに実施が可能であった専門職を対象とした半構造化面接によるインタビュー結果の分析をさらに進める。分析結果、収集した情報などを用いてパンフレットの作成などを検討、公開方法を模索する。
当初の研究計画では、認知症高齢者とその家族への協力依頼、訪問と環境調査、インタビュー等を実施すること、および当事者の視点に基づく問題点、留意点、課題、要望等を収集して分析を試みる予定であったが、新型コロナウイルスのまん延により、初年度、2年度には実現していない。今年度は研究期間の最終年度であるが、社会情勢や行動制限の改善に至った場合には、実施可能な方法での調査を試みる予定である。
最終的には、住宅改修に関わる専門職から得た知見と住宅改修の対象者側から得た知見の対比に基づく分析を行い、認知症高齢者の住宅改修における配慮点、留意点などの詳細をまとめることを目指す。
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| Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響により、本研究は研究の遅れ、及び大幅な研究内容の見直しに迫られた。このため、研究の遂行に必要であった調査の経費、調査対象者への謝礼等の支出が先延ばしになった。また、これに伴い、分析に用いる統計ソフトの購入等についても再検討が必要となり、2年度の支出を控えることとした。3年度にはデータ分析に用いる解析ソフトの購入、調査実施に伴う経費、調査対象者への謝礼等を支出する予定である。
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