2023 Fiscal Year Research-status Report
寝たきり患者が車椅子シーティングを活用するための看護援助方法の検証
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20K12758
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
青森 広美 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (40813332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣瀬 秀行 日本保健医療大学, 保健医療学部理学療法学科, 教授 (10360679) [Withdrawn]
小澤 芳子 天使大学, 看護栄養学部, 教授 (60320769) [Withdrawn]
水野 智子 東都大学, 幕張ヒューマンケア学部, 教授 (20279574)
半田 隆志 埼玉県産業技術総合センター, 電気・電子技術・戦略プロジェクト担当, 専門研究員 (20639679)
浅見 正人 日本保健医療大学, 保健医療学部理学療法学科, 助教 (40821723)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 看護負担計測システム / 標準型車椅子 / 看護援助動作 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に、計測調査を実施した研究結果の分析を実施した。調査は、看護負担度計測システムを用いて、ベッド上および標準型車椅子上での看護援助4項目(気管内吸引・経管栄養・洗髪・足浴)について、医療療養病棟に勤務する看護師6名を対象に実施している。 アウトカムを作業時間、体幹前屈60度を超える時間、体幹前屈時間の総和、主観的負担度として、分析を行った。 作業時間は、経管栄養が車椅子上がベッド上に対して、58.3%、同様に洗髪は48.6%と半分の時間であり、有意差がみられた。前屈60度を超える時間は、車椅子上の洗髪が1秒以下であるのに対して、ベッド上は、43.2秒と長く、有意差がみられた。体幹前屈時間の総和は、洗髪においては、ベッド上での洗髪が車椅子上の6.22倍で有意差があり、非常に負担の大きいことがわかった。看護援助の主観的負担度は、ベッド上と車椅子上での有意差は、みられなかった。ベッド上での看護援助は、洗髪や足浴など体位変換や患者の身体の一部を持ち上げたり動かす動作を含む援助に身体的負担が大きいことが明らかになった。 現在、関連の学術集会での報告会準備、論文の作成中である。 寝たきり患者の援助として頻繁に行われる「車椅子上でのオムツ交換の方法」を検討するために、デンマークの介護施設に勤務する作業療法士から、寝たきり患者の生活援助方法についての情報を得た。従来行われている援助を見直し、新たな視点からのガイドライン作成に役立てたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
計測センサーの開発はできたが、計測センサーの装着方法に課題があり、計測データが十分に取れないものがあった。そのためデータの分析に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
看護動作計測システムの装着方法を改良し、ティルト・リクライニング車椅子を使用した看護援助動作の比較を行う。車椅子シーティングに合わせた看護援助方法の開発、ガイドラインの作成を行う。
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Causes of Carryover |
論文投稿準備中であり、投稿に関わる費用として使用する
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