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2022 Fiscal Year Annual Research Report

祈りによる徳の涵養に関する研究―東方教父オリゲネスと福祉共同体ベーテルを例に

Research Project

Project/Area Number 20K12821
Research InstitutionKwansei Gakuin University

Principal Investigator

梶原 直美  関西学院大学, 教育学部, 教授 (90310680)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords徳 / いのち / 生き方 / オリゲネス
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、人間の「徳」という側面をとらえ直し、その「徳」が、たとえば祈るといった宗教的行為や宗教性によって涵養され得るのかという問いを立て、それに応えることであった。「徳」に注目したのは、現代社会においていのちの尊厳や多様性に対する寛容さが課題として共有されるなか、社会のあり方に影響し合う人間のあり方を問うことの重要性を強く認識するからである。
人間は、それぞれ主体的存在として、自他のいのちを尊重してはぐくむ徳性を、いかなる内発的な性質として持ち、いかにしてそれを涵養し、体現することが可能であるのか。そしてそれは、いわゆる宗教性とどのように関わるものであるのか。
これまで、2-3世紀の古代キリスト教思想家オリゲネスに焦点を当てた研究を継続的に行ってきたが、2022年度は、その成果のひとつとして、『ことばの力-キリスト教史・神学・スピリチュアリティ』(キリスト新聞社、3月発行)に「オリゲネスとことば-神の像とそこに向かう生を求めて-」という研究を発表した。オリゲネスは、キリスト教信仰者であるとともに、学問一般や聖書について熱心に研究し、人々に講じる立場にもあった。その門下生であるグレゴリウス・タウマトゥルゴスの『謝辞』には、オリゲネスの学問的姿勢や崇高な生き方が、驚きや感謝とともに言及されている。ここに、オリゲネスの「徳」の一側面を認識することができる。本研究は、ここに表されているような彼の生き方が、聖書の「ことば」に支えられ、方向づけられていたことを明らかにした。

  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Book (1 results)

  • [Book] ことばの力―キリスト教史・神学・スピリチュアリティ2023

    • Author(s)
      赤江達也、梶原直美、赤江雄一、加納和寛、橋本祐樹、打樋啓史、ティモシ・ベネディクト
    • Total Pages
      161
    • Publisher
      キリスト新聞社
    • ISBN
      978-4873958149

URL: 

Published: 2023-12-25  

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