2021 Fiscal Year Research-status Report
ビナヤカの表象に関する体系的研究―密教的結界との関連をめぐって―
Project/Area Number |
20K12869
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
高橋 早紀子 愛知学院大学, 文学部, 講師 (40770904)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ビナヤカ / 地天 / 鬼神 / 結界 / 『陀羅尼集経』 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、密教的結界の概念や儀礼を踏まえて、“結界外に撃退される障礙神”と“結界内に祀られる守護神”という視点からビナヤカの表象を体系的に把握し、密教美術史上の意義を明らかにすることにある。本研究は、二〇二〇年度から二〇二三年度の四年計画で、(1)実地調査、(2)文献史料の精査、(3)デジタルアーカイブの構築、(4)デジタルアーカイブを活用した作例と文献に関する綜合的考察、(5)研究成果公表、を計画している。 このうち、(1)実地調査に関しては、昨年度に引き続き、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響によって、当初計画していた国内外での調査や資料収集を行うことができなかった。(2)文献史料の精査を中心に研究を遂行したが、本研究の基礎となる実地調査ができなかったことの影響は大きく、(3)デジタルアーカイブの構築をはじめ、進捗状況に遅れが生じている。(5)研究成果公表に関しては、四川大學中國俗文化研究所主催の「東亞漢文獻與文化交流國際學術研討會」(Zoom、二〇二一年一〇月三〇日)において、「佛教圖像學的傳播及轉化」と題する口頭発表を行った。本発表では、中国と日本の作例を取り上げ、東アジアにおける図像の伝播と変容の様相を示した。この他、日独二国間学術交流セミナー「美術史学・考古学から見た伝統東アジアにおける「見えない」ものの変容」において「アジアにおける地天の変容」と題する口頭発表を行う予定であったが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響によってセミナーの開催が二〇二二年八月に延期された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響によって、本研究の基礎となる国内外での実地調査や資料収集を行うことができなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の基礎となる海外での実地調査や資料収集が次年度以降も実施できない場合には、研究計画や資料収集方法を変更し、国内で入手可能な書籍や図版を用いた研究に切り替える。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響によって、当初計画していた国内外での実地調査や資料収集を行うことができなかったため、次年度使用額が生じた。次年度以降に、本年度予定していた実地調査や資料収集を行って使用する計画である。なお、海外調査が難しい場合には、国内での実地調査や資料収集、関連図書の購入に使用計画を変更する。
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