2023 Fiscal Year Research-status Report
石造物からみるブリテン島における古代と初期中世の境界
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20K12878
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Research Institution | Nara National Research Institute for Cultural Properties |
Principal Investigator |
岩永 玲 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 都城発掘調査部, 研究員 (90865586)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 石造物 / ブリテン島 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020~2022年度報告に記載した事情から当初計画を変更し、①加工痕分析に基づく石造物の加工技術の解明、③意匠の型式学的検討に基づく石造物編年の構築と技術系統の抽出に注力することにした。 2023年度は渡航が可能となったことから、①・③にかかる現地調査を実施した。時間・予算の制約から、報告書等によるデータ入手が困難であったイングランド北部の古代遺跡(Housesteads Roman Fort、Birdoswald Roman Fortなど計5か所)出土または伝出土の祭壇に調査対象を絞った。具体的な調査項目は、報告書に記載されていない形態の詳細、加工工程や使用工具の種類である。得られたデータを遺跡ごとに整理しつつある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2023年度は、過去2年間に実施できなかった現地予調査をおこない、データを入手した。予算や時間の制約から、当初計画していたよりも調査対象資料数を減らして実施した。その後、遺跡ごとにデータの整理・分析を進めているが、現時点で紙上ないし口頭での報告ができていないため、遅れているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は最終年度に当たるため、2023年度に実施した現地調査で得たデータの整理・分析を遺跡ごとに進め、その成果を公表する作業にあてる。
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