2021 Fiscal Year Research-status Report
How Does Inner Voice Influence L2-English Reading Processes?
Project/Area Number |
20K13132
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉川 りさ 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90782615)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 第二言語読解 / Inner Voice / Lexical Quality / 横断的・縦断的アプローチ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日本人英語学習者の読解時に形成される内語(inner voice)が読解時の意味処理に果たす役割を明確にし、内語形成とその役割に及ぼす個人差の影響をLexical Quality(LQ:語彙表象の精緻さ)の側面から探ることである。また、LQ向上を目的とした発音・音声指導介入の有無が内語発達に及ぼす影響を調べることも目的としている。話し言葉を文字化した書き言葉の処理を行う際に日本人英語学習者が経る読解処理のプロセスを明らかにすることで、読解を支える構成素を捉えることができると考えている。 本年度は、昨年度コロナ禍により実施できなかった予備実験を実施し、本実験で使用する実験項目と発音・音声指導内容を決定し、実験の妥当性・実現性の確認をする予定であった。しかしながら2020年度と同様に今年度の授業形態もオンライン形式であったことと、実験を安全に実施することが不可能であったため、予備実験の実施を見送らざるを得なかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
上記したように本年度は、コロナ禍により2020年度に実施できなかった本実験に向けた予備実験を行う予定であったが、昨年度と同様に、授業形態がオンライン式となり、授業実践を通した発音・音声指導内容の決定が行えなかった。このため、研究プロジェクトの進捗状況は大きく遅れている。実験項目の選定においてもデータ収集を実施する必要があるが、コロナの影響のため実験は実施できなかった。理論面の強化のために今年度も国際学会への参加を予定していたものの、海外との往来は困難であったため断念した。このように今年度も積極的な積極的な研究活動を行うことがほとんどできなかったものの、文献調査を中心とした研究活動を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度と同様に、コロナの影響を考慮しつつ、予備実験が行える環境状況になった際に速やかに実施できるよう準備を引き続き進める予定である。オンラインでの予備実験も可能性として考えられるが、参与者間で実験環境が統一されていない状況で収集したデータは、実験室環境で収集したデータの信頼性と妥当性に比べて低い可能性が十分に高いため、実施方法としては望ましくないと判断している。そのため、安全に実験を実施することが可能となるまでは引き続き実験の準備と文献調査を進めるとともに、オンラインで開催される学会への積極的な参加を通して理論面を強化することを計画している。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は、2020年度から予定している予備実験が新型コロナウイルス感染症の影響のため実施出来なかったためである。 予備実験が行える環境状況になった際に、実験参与者への謝金として使用する。また、理論面を強化するための図書購入費やオンライン学会への参加費として使用する予定である。
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Research Products
(1 results)