2020 Fiscal Year Research-status Report
School-dropout in Secondary Education and Social Participation: Roles of the Intermediators in India's Urban Slums
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20K13292
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Research Institution | National Museum of Ethnology |
Principal Investigator |
茶谷 智之 国立民族学博物館, 南アジア地域研究国立民族学博物館拠点, 特任助教 (20824808)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | インド / スラム / 中等教育 / 社会参加 / 仲介者 |
Outline of Annual Research Achievements |
世界各地では、難民や移民、都市貧困層などへの差別や排除が強まり、権利が権利として保障されない人々が増加している。本研究では、権利が十分に保障される可能性の低いインド・デリーのスラムにおいて、中等教育脱落者の若者がどのように経済活動や社会活動等への参加を実現しているのかについて分析する。その際、スラムの若者が頼る仲間や組織、ネットワークに着目しながら、若者がつくりだす生きる場の可能性と限界について考察することが本研究の目的である。上記の目的を達成するために、2020年度上半期は、現代インドの社会経済状況や若者論、教育論、スラム研究等に関する文献調査を行った。それらの文献調査を通して、若者の生活世界を捉える際に階層を超えたつながりに着目する視座を得ることができた。また、世界各地の途上国と比較して、インドのスラム住民が頼る相手の特徴とその傾向を把握することができた。それらの先行研究を踏まえて既存データを分析し、上半期に口頭発表を行った。加えて、2021年度開催の国際学会へ応募し、口頭発表の採択が決定した。一方、新型コロナウィルス感染症拡大の影響により、2020年度下半期に計画していたフィールドワークを実施することができなかった。そこでフィールドワークにもとづくデータ収集よりも、既存データを使用した論文の執筆、インドの教育に関する原稿等の執筆に注力した。またインドの教育に関する一般市民向けの映像資料「都市スラムの若者と教育」の制作も行った。これらに加えて、オンラインで開催された国内外の南アジア関連の学会や研究会等に参加することによって、インドのスラムの若者を取り巻く社会・経済・政治状況に関する情報の収集に努めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度の主な課題として、文献調査とフィールドワークを挙げた。前者に関しては、幅広く文献調査を行うことができたものの、後者に関しては、新型コロナウィルス感染症拡大の影響により、本年度下半期に計画していたフィールドワークを実施することができなかった。文献調査やメディアを通じた知見や情報の収集には努めているものの、フィールドワークを通したデータ収集においてはやや遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の推進にはフィールドワークによるデータ収集が重要となっている。そこで今後の新型コロナウィルス感染症拡大の動向をみて、可能な限りフィールドワークを実施し、参与観察にもとづくデータ収集を行う予定である。しかしフィールドワークの実施が難しい場合も予想されることから、オンラインを利用したインタビュー調査などでデータ収集を進める予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症拡大の影響によって、2020年度下半期に計画していたインド・デリーでのフィールドワークを実施することができなかったため、次年度使用額が生じた。この次年度使用額および翌年度分の助成金は、海外渡航が可能となった段階でフィールドワークにかかる旅費として使用する計画である。
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Research Products
(5 results)