2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20K13326
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
岡野 誠樹 立教大学, 法学部, 准教授 (50756608)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 司法 / アメリカ憲法 / アメリカ民事訴訟法 / 比較憲法 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、本研究課題の最終年度に当たる。課題の全体像を見わたす知見を総合することを目標として掲げつつ、成果の公表についてはある程度の見通しが得られた部分から着実に積み上がるように意を払った。 結果として、研究実施計画で掲げた各レベルの課題について、十分な進展が得られた。細分化された形にはなったが、研究成果も、バランスよく発表し、あるいは発表の目処をつけることができた。 今年度、特にフォーカスした研究領域としては、集会の自由と裁判の公開とがあり、アメリカ法を中心に比較法研究を行なった上で、日本法における問題状況について検討を加えた。それぞれ、研究実施計画で整理した(2)と(3)とに対応する。前者については、金沢市庁舎前広場事件に係る最判令和5年2月21日裁判所HPの評釈という形で、後者については、民事司法IT化と憲法との関係に関する論説という形で、2023年中に成果を発表する見通しである。 さらに、(4)に対応する成果として、昨年度の実績報告書にも記載した2論文を、無事に発表することができた。同じく(4)に関わる研究として、今年度は、憲法訴訟の社会的機能の変遷について検討した英文報告を準備した(2023年4月24・25日の国際シンポジウムThe New Comparative Political Process Theoryにて報告、同年中に論文として発表予定)。 以上の成果は、いずれも、今年度に限らず、本研究課題への3年間の取り組みにより得られた知見を、その都度のテーマに即して発表したものであり、研究方針は申請当初のものを一貫することができた。3年間を通じて(1)に直接対応する研究成果に繋がらなかったことがやや心残りであるが、(1)は本研究課題全体を支えるバックボーンとなる関心でもある。その部分について継続的な作業を続けたことが、この間のすべての成果を下支えした。
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Research Products
(5 results)