2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20K13543
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中西 啓太 東京大学, 文書館, 准教授 (30755484)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 日本史 / 経済史 / 日本近現代史 / 労働史 / 地方史 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は研究計画の最終年度にあたり、前年度までに取り組んできた先行研究・関連研究のサーベイや、一次史料の翻刻・整理・読み込み、学会報告とその場における質疑応答・議論から得た知見などを引き継ぎ、本格的に研究成果を発表していくことを中心に研究を実施した。その過程で、最新の研究知見に触れるため、コロナの影響が収まってきたことで再開され始めた対面での学会や研究会に積極的に参加した。 具体的な研究成果の発表としては、2022年4月に日本における経済史分野の主要全国学会の一つである社会経済史学会の全国大会にて、研究報告を行った。このように研究報告と、それに対するリプライ・ディスカッションの機会を当初の計画と比べて早い段階から実施することで、続く研究成果の公表にも大きなプラスを得ることができた。その後、史料や文献の補完、学会や研究会での知見の摂取を経て、2023年3月には紀要論文を公表することができ、さらにまだ掲載号は確定していないが、日本における経済史分野の主要全国学会の一つである歴史経済学・経済史学会が発行する学術雑誌『歴史と経済』に論文を投稿し、査読審査を経て掲載を決定することができた。 以上の研究実績を総括すると、2021年度は文献を読み込んで関連分野の知見を広げ、2022年度から当初の計画を前倒して学会報告を行うことができ、研究会などでの議論も合わせて専門的な知見を得られたことで、最終年度においても査読付き論文の掲載決定という質の高い成果を出すことができたと言える。さらに関連して、研究計画期間の後である2023年度の予定ではあるが、上記の研究成果において具体例となっていた地域の一つに所在している松戸市立博物館から、関連した内容での講演を依頼されており、研究成果の社会還元の実現にまで至る見通しである。
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