2023 Fiscal Year Annual Research Report
独居高齢者の社会的孤立と精神的孤独の解消に向けたオンラインコミュニティ機構の創出
Project/Area Number |
20K13787
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
高原 まどか 龍谷大学, 先端理工学部, 助教 (40823000)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 高齢者 / コミュニティ / 見守り支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本提案の目的は,独居高齢者の精神的な孤独感と社会的孤立を解消することである.具体的には以下の3つの課題に分け研究を遂行した.①独居高齢者の健康と対人関係の実態調査,②独居高齢者が望む他者との距離感,③それに基づくプラットフォーム(機構)の構築.しかしながら,提案の実施に必要なフィールドワークと実態調査は,新型コロナウイルスの影響により困難であったため,本研究では,独居高齢者の健康状態と対人関係に関する実態調査,そして独居高齢者が望む他者との距離感や地域の支援に関する調査を実施した.結果として,独居高齢者の健康と対人関係に関する具体的な実態は,以下のような点が挙げられた. 1.健康面: ・身体的健康: 独居高齢者の中には日常生活の自立が難しく,身体的な介護や支援が必要なひともいる.特に移動や日常動作に支障をきたすような要因が高齢に伴って増加する傾向がある.・精神的健康: 孤独感やうつ病,認知症など精神的な健康問題に直面することがある. 2.対人関係: ・家族との関係: 独居高齢者の中には,家族とのコミュニケーションが不足していると感じるひとがいる.家族との距離感や支援体制が問題となることがある.・地域コミュニティとの関わり: 地域のイベントや集まりへの参加,地域ボランティア活動などを通じて地域コミュニティとのつながりを築くことが重要であるが,交通手段や体力の問題から参加が難しい場合もある.これらの健康と対人関係の実態に対処するためには,個々の状況に合わせた支援プログラムやサービスが必要であり,また,地域社会全体での支援体制の強化や,テクノロジーを活用したソリューションも検討する必要があることが分かった. よって,独居高齢者の健康と対人関係に関する具体的な実態は個人の状況によって大きく異なるため,今後の課題として,より大規模に個別の調査を行ったりして把握することが必要である.
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