2021 Fiscal Year Research-status Report
高等教育段階における職業実践的教育の検討ー専門学校職業実践専門課程の調査研究ー
Project/Area Number |
20K13882
|
Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
瀧本 知加 京都府立大学, 公共政策学部, 准教授 (10585011)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 専門学校 / 職業教育 / 高等教育 / 学校から職業への移行 / 職業実践専門課程 / キャリア教育 / 高等教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、研究計画の2年目にあたり、本研究の中心となる専門学校職業実践専門課程を対象とした調査を実施した。調査は当初、郵送で実施する予定であったが、オンラインでの回答も可能とするデュアル方式で実施した。オンラインでの調査も可能となったことから対象を全国に広げ、全8課程(工業、農業、商業実務、医療、衛生、服飾家政、文化教養、教育福祉)の学校から、各課程の1割を無作為抽出し、307課程を対象とした。調査項目は本研究のリサーチクエッションである、「職業実践専門課程への認定がどのような教育の変化を及ぼしたのか」、を明らかにするために、〈基礎情報〉〈認定状況〉〈教育課程編成委員会の役割〉〈育成が重視されるようになった力〉〈実際の教育課程・方法の変化〉〈重視されるようになった教員の資質・能力〉〈教育課程編成原理についての考え方〉に関する項目および、自由記述欄を設定し回答を得た。デュアル調査としたことで、当初予定したよりも多くの回答を得ることができた。調査にあたってはアルバイトを雇用することでスムーズに実施ができ、回答のデータ化までは完了した。今後は詳細な分析を行い、研究成果としてまとめる予定である。 本年度は、調査の実施にあたって、その前提となる専門学校の職業教育の変化に関する学会発表を行い、調査の計画・内容について他の研究者の意見から示唆を得るとともに、本年度までの研究成果をまとめた論文を2本執筆した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度は、新型コロナウィルス感染症の影響を受け、やや停滞気味であったが、今年度はアルバイトを雇用することで、資料収集・整理の効率が上がるとともに、オンラインを活用することでも作業効率があがり、当初予定していた調査が実施でき、おおむね予定通り進めることができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、21年度に実施した調査の回答データを分析し、報告書にまとめるとともに、さらなる調査(インタビュー調査)を実施し、職業実践専門課程の教育の変化について明らかにすることを目指す。さらに、一連の研究の着地点を見通しながら、高等教育段階の職業教育の変化について国際的な動向も踏まえた検討を行いたい。データ分析にあたってはアルバイトを雇用することで、作業効率を向上させるとともに、各種研究会での発表・情報交流を活発に行うことで、分析に関する知見を得るとともに、研究成果の質的向上に努めたい。 本年度は、調査報告書の発行と調査の内容についての学会発表を通して、研究成果を広く社会に公開することに努めたい。
|
Causes of Carryover |
予定していた学会がオンライン開催となったため、参加のための旅費が不要となったために次年度使用額が生じている。当該助成金については、次年度以降の研究会および学会参加費として使用する予定であるが、学会・研究会のオンライン開催が続く場合はオンライン学会参加のための機材の購入やデータ処理ソフトの購入などに充て、当該研究の質の向上のために使用したい。
|