2022 Fiscal Year Research-status Report
「卓越した大学教員」が有する教授能力とその形成プロセスに関する研究
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20K14080
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Research Institution | Kyoto University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
根岸 千悠 京都外国語大学, 共通教育機構, 講師 (60726610)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 大学教員 / 教授能力開発 / ファカルティ・ディベロップメント |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、優れた教授活動を行う、「卓越した大学教員」が有する教授能力を調査分析した上で、その能力の形成プロセスを解明することで、大学教員に求められる教授能力を明らかにすることである。「卓越した大学教員」が有する能力に関する質問紙調査ならびに「卓越した大学教員」に対するインタビュー調査等を実施し、質的・量的双方の調査結果に基づき、大学教員に求められる教授能力を同定することを目指している。 2022年度は、主として、(1)大学教員に求められる授業設計能力に関する調査、(2)大学教員の教授観に関する調査を中心に、研究を進めた。 (1)では、昨年度検討した「学習者中心のシラバス」と「教員中心のシラバス」について、特にシラバスの学習目標と評価の項目に焦点を当て、学生がそれぞれのシラバスに対してどのように認識しているかを調査し、海外の先行研究の結果と比較した。加えて、授業設計の中でも学習目標の設定について、Bloomらが開発した「教育目標分類学(ブルーム・タキソノミー)」や改訂版のタキソノミーに着目し、初等中等教育の教員養成での取り扱いと、FDやプレFDでの取り扱いとを比較した。(2)では、「卓越した大学教員」の教授観の枠組を検討するために、大学教員の教育に対する考え方や抱負を言語化した文書(Statements of teaching philosophy)等に関して、先行研究やプレFD・FD等の実践を概観した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度は上記のように、アンケート調査ならびに文献調査を実施することができたが、FDやプレFDプログラムへの実践も進めていく必要があるため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで得られた知見をまとめ、FDやプレFDプログラムの実践研究を進めていく。
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Causes of Carryover |
2022年度も新型コロナウイルス感染症の影響により、オンラインでの研究会・大会が多くあり、旅費の利用が少なかった。2023年度は旅費やウェブ調査の費用に使用する予定である。
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