2022 Fiscal Year Annual Research Report
界面分子濃度プローブと多光子吸収濃度変調によるマランゴニ対流の初生解明
Project/Area Number |
20K14647
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
水嶋 祐基 静岡大学, 工学部, 助教 (30844716)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 流体工学 / 界面 / 濃度差マランゴニ対流 / フェムト秒レーザーパルス / 近接場 |
Outline of Annual Research Achievements |
フェムト秒レーザーパルス(fsパルス)の優れた時空間選択性を活用した、流体界面を非熱的に制御する手法(MCM)、および界面反射光を高感度に計測し界面分子濃度を推定する光ファイバープローブ法(LMDP)、これらの原理を開発した。 MCM開発においては、fsパルスを任意パターンに空間変調・集光して界面活性剤を失活させ、局所的な濃度勾配を形成、濃度差マランゴニ対流を起こす技術を構築した。レーザーパターンの空間変調に係る基礎検討としてfsパルスと水の相互作用に着目し、レーザー誘起気泡の成分分析を行い、変調パターンとパルスエネルギー、繰り返し周波数によって水素・酸素の成分比が大きく異なる結果を得たことから、fsパルスが水分子の構造に直接働きかける非熱的作用が起こっていること、fsパルス照射直後にプラズマ状態(電子密度やその分布)が様々に形成されることを実験的に見出した。これらに基づきMCMを再現性よく起こすことのできる空間規模や強度の指標を推定し、界面制御技術として原理を開発した。 LMDP開発においては、界面活性剤の局所濃度に応じて変化する近接場光強度を光ファイバーで検出して界面状態を計測する技術を構築した。自作の光ファイバーを用いて界面反射光および近接場光の強弱を可視化困難な空間領域まで分解検出し、さらに時間方向にも分解計測することで、界面の分子濃度や微小距離、速度情報を取得する新しい測定技術として原理を開発した。
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Research Products
(13 results)