2022 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ波合成法とクレイ型電池構造を用いた大容量次世代Li2S電池
Project/Area Number |
20K15324
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
松前 義治 東海大学, 工学部, 講師 (80835869)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 次世代二次電池 / マイクロ波合成 / 硫化リチウム電池 / クレイ型正極 / リチウム塩 / 硫化カリウム |
Outline of Annual Research Achievements |
家庭用電子レンジでの硫化リチウムのマイクロ波合成に成功したが、不純物が生成するなど安定した合成は困難であった。そこで、マイクロ波を精密照射可能なマイクロ波合成装置を導入し、また反応容器について材質・形状・原料搭載方法などの検討を行うことで、硫化リチウムを安定的にマイクロ波合成できるに至った。原料検討過程において、今まで用いてきた原料以外からでも合成が可能なことを見出した。また本手法はリチウム系のみならずカリウム系の硫黄材料にも適用可能なことが判明した。合成原料の選択肢が広がったことは、産業的な将来性を考えると極めて重要である。 安定した電池作製プロセスを実現するための専用機器を導入し、クレイ型電池の性能評価にも取り組んだ。各種条件検討を通してクレイ型電池作製プロセスの確立に成功し、従来の電池作製プロセスに比べて大幅に工程を短縮できることを明らかにした。また、従来型の硫黄電池に比べてクレイ型の硫黄電池は優れた充放電性能を示した。電池の内部抵抗分析から、クレイ型電池では正極上での硫黄種の反応や電解液中でのイオンの移動が速いことがわかった。これはクレイ型電池の特殊な内部構造に起因していると考えられ、硫黄電池におけるクレイ型構造の重要性が示唆された結果である。クレイ型硫黄電池に適した炭素材料についても検討し、粒子状炭素と繊維状炭素の組み合わせにより最も良好な電池性能を得ることができた。充放電に伴う電池内部構造破壊を軽減できるクレイ型構造により、100サイクル以上にわたる安定的な充放電に成功した。
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Research Products
(4 results)