2020 Fiscal Year Research-status Report
Biomimetic synthesis of pyrrolizidine alkaloid based on structurally diversity-oriented aproach
Project/Area Number |
20K15462
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
増井 悠 名古屋大学, 創薬科学研究科, 助教 (70714377)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | ヒドロホルミル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
ジアリルアミンのBoc保護体およびFmoc保護体をそれぞれ合成し、ヒドロホルミル化の条件検討を行った。溶媒としてアミド系溶媒(NMP、DMF)、芳香族炭化水素溶媒(クロロベンゼン、トルエン、キシレン)、エーテル系溶媒(アニソール)を検討したところ、トルエンやDMFを用いた際に良好な収率で目的物が得られた。さらに触媒配位子の最適化を行ったところ、キサントホスを用いた際に最も良好な収率で目的のジアルデヒドが得られた。無保護のジアリルアミンおよびジアリルアミン塩酸塩を用いたヒドロホルミル化についても検討した。これらの成果は日本薬学会第141年会にて発表した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
鍵反応の1つであるヒドロホルミル化はすでに良好な収率で進行することが確認できたので、おおむね順調に進展していると考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究の目標である分子内マンニッヒ反応のための事前検討として分子間マンニッヒ反応を実施する。分子間反応の検討によって、マンニッヒ反応においてどのようなエノールが適切か知見を得る。すなわち、イミニウムカチオン前駆体を酸性条件下で種々のカルボニル化合物と反応させる。カルボニル化合物として、メルドラム酸、ジエチルホスホノ酢酸エチル、アセト酢酸エチル(エノール化しやすい1,3-カルボニル化合物3種)、1-ブタナール、アセトフェノン(アルデヒド・ケトン類2種)、およびチオ酢酸Sエチル(生合成で用いられるマロニルCoAの類縁体)の計6種類を検討する。アルデヒド・ケトンを用いたマンニッヒ反応ではプロリン誘導体を不斉触媒として添加し、不斉反応への応用を検討する。 また、分子内マンニッヒ反応によって種々の環化が進行するか明らかにする。プロリン誘導体を不斉触媒とした不斉反応への応用および種々の類縁体合成についても検討する。 各環化前駆体は適宜再度合成し、十分量供給する。
|
Causes of Carryover |
鍵反応の検討が順調に進行したため、当初予定していたよりも消耗品(試薬類)を購入する必要なかった。次年度、マンニッヒ反応の検討における物品類の購入および学会発表に関する費用とする。
|
Research Products
(1 results)