2023 Fiscal Year Annual Research Report
造影下低エネルギーX線照射による被ばく線量定量化及び新規放射線治療法実現性の検討
Project/Area Number |
20K16727
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
河原 大輔 広島大学, 病院(医), 助教 (20630461)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 造影剤 / 被ばく線量 / 放射線治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、従来被ばく線量で考慮しなかった造影剤による低エネルギーX線の増感効果を定量化し、低エネルギーX線における造影下の被ばく線量を明らかにする。さらに腫瘍に造影剤が含まれる場合の線量増感効果を利用した新規放射線治療法の実現性の検討を行うことである。 一般的なCT装置のエネルギーである120kV、造影剤濃度が30mg/mlにおける線量分布を示す。造影剤なしに比べ、著しく被ばく線量増加を認めた。線量増加した標的部分のD98%、平均線量の線量増加は230%であった。従来の放射線治療で実施された治療計画との比較として、肝臓がんにおける高エネルギーX線(10 MV)の治療計画を立案した(MV-plan)。MV-planと低エネルギーX線を使用した治療計画(LiPERT)との線量分布より、両プランともに腫瘍部分に集中した線量分布となっており、中線量では特にLiPERTの方が正常肝で線量低減した結果となった。腫瘍への線量集中性は等価であったが、中線量ではLiPERTが80%以上の線量低減が図れた腫瘍の。D98%は全ての造影剤濃度でMV-planとの差は3%以内で小さい結果となった。D50%においても同様でMV-planとLiPERTの差は3%以内となった。正常臓器では特に正常肝で80%以上の線量低減し、他全ての臓器でも線量制約を満たした。 放射線診断における造影剤使用の被ばく線量の定量化については低濃度であっても20%以上の線量増加があり、様々な造影剤濃度における線量増加係数モデルを構築した。また、高濃度の造影剤が存在する場合の被ばく線量増加について、LiPERTという新規治療法の提案に成功した。 研究成果では2回の国際学会発表、1回の国内学会で発表し、さらに論文を執筆し現在投稿中である。継続して研究成果については挙げる予定である。 また、本研究成果を汎用化できるように検討を進め、高精度放射線治療における治療計画システムの一部として普及を推進していく。
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