2022 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of maternal malnutrition on lung development, injury repair, and regeneration in newborn mouse lung
Project/Area Number |
20K16902
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
芳賀 光洋 埼玉医科大学, 医学部, 助教 (30867643)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 母体低栄養 / 高濃度酸素 / 肺傷害 / 肺発達 |
Outline of Annual Research Achievements |
【はじめに】新生児慢性肺疾患(chronic lung disease、CLD)動物モデルとして新生仔マウスに対する高濃度酸素曝露が利用され、新生仔期高濃度酸素曝露は、肺胞発達遅延及び肺内代謝異常をきたす。母体低栄養は児の肥満や耐糖能異常に関係するが、新生児の肺発達及び肺傷害にどう影響するか不明である。そこで、肺発達及びCLDモデルにおける母体栄養の重要性について検討した。 【方法】母体低栄養マウスは蛋白制限食を与えて作製した。新生仔マウスに21%または5%酸素を96時間曝露した。日齢4と14、体重測定後、両側肺を摘出し、左肺はHE染色にて組織学的検討を行い、右肺は定量PCRを行い遺伝子発現量を評価した。 【結果】母体低栄養新生仔は体重が小さかった。高濃度酸素曝露により肺胞壁径の増大を認めたが、母体低栄養新生仔とコントロール間に有意差はなかった。日齢4、母体低栄養新生仔肺では、高濃度酸素曝露後IL-6 及びCXCL-1遺伝子発現が有意に上昇したが、母体低栄養新生仔とコントロールには差はなかった。日齢4、母体低栄養新生仔では、IGF-1の肺内遺伝子発現が有意に高かった。日齢14、IGF-1及びVEGFの遺伝子発現は母体低栄養新生仔肺で高い傾向にあったが、有意差はなかった。 【結論】母体低栄養新生仔では、生後早期にIGF-1遺伝子発現が有意に高く、低栄養によるGH/IGF-1シグナル伝達の変化により、肺の発生や血管新生に変化をもたらす可能性がある。
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