2020 Fiscal Year Research-status Report
WT1蛋白を基軸にした小児急性骨髄性白血病に対する免疫応答のバイオマーカー探索
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20K16925
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
五百井 彩 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (80868175)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 腫瘍免疫 / 小児白血病 |
Outline of Annual Research Achievements |
WT1蛋白を基軸として小児白血病患者に対する通常化学療法や同種造血細胞移植などの治療により患者の免疫応答因子にどのような変化が起こるか、生体のどのような条件下でWT1特異的細胞障害性リンパ球が腫瘍細胞を攻撃するのか、抗原特異的な分子が治療によりどのように変化するのかについて、量的質的にWT1テトラマーに対する応答や網羅的免疫因子の解析により明らかにする目的で研究を行った。2020年4月、フローサイトメトリーでのヒトWT1テトラマーを用いた解析の手技獲得に取り組んだ。陰性コントロール群におけるフローサイトメトリーの実験系は再現性を確認し、実際の小児白血病患者の検体を使用する段階にきた。 2020年8月3日から2021年3月31日まで研究代表者の産前産後休暇・育児休暇により研究を一時中断した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者の妊娠・出産に伴い、産前産後休暇・育児休暇を2020年8月~2021年3月まで取得したため研究が中断された。
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Strategy for Future Research Activity |
育休による補助事業期間の延長を申請し、2020~21年度に計画していた研究を再開する。小児白血病検体において生体側の免疫応答細胞の変化をフローサイトメトリ―により蛋白レベルで解析する。化学療法、造血細胞移植などの治療による、PD-1、Tim-3などを発現する免疫応答細胞の変化を治療反応性、予後、および病気ごとに比較し、小児白血病に対する抗腫瘍免疫を抑制もしくは活性化させる因子・細胞群を明らかにする。
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Causes of Carryover |
研究代表者の妊娠・出産のため、2020年8月3日から2021年3月31日まで産前産後休暇および育児休暇を取得し研究を中断した。それにより研究も当初の計画より遅れているため2020年度に予定していた、白血病初発時検体を用いて腫瘍細胞をソーティングし、RNAシークエンスによりプロファイルを明らかにし、腫瘍細胞と免疫担当細胞を分ける指標を明らかにするための実験を2021年度に行う予定としている。また、通常化学療法群における免疫応答の量的質的変化を解析するためのフローサイトメトリ―についても当初予定していたよりも遅れて再開する予定である。
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