2022 Fiscal Year Annual Research Report
Leveraging Polygenic Risk Score for Elucidating Novel Disease Mechanisms in Hypertrophic Cardiomyopathy
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20K17110
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
野村 章洋 金沢大学, 融合科学系, 准教授 (30707542)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 肥大型心筋症 / 多遺伝子リスクスコア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、前年度までの2年間において、金沢大学循環器内科研究分野が管理する肥大型心筋症(HCM)レポジトリに登録されている700名のHCM患者について、これまで紙カルテあるいは電子カルテに保存されている身体所見・既往歴・家族歴・服薬歴・血液検査・生理検査結果・画像検査結果等の臨床データを集め、構造化した上で解析可能なファイルとして整理を行った。また現在までにサンガー法やハイスループットシークエンサーによるTarget resequencingで行われた単一遺伝子解析の結果データを再評価し、各種臨床データと単一遺伝子解析データを統合した。 最終年度である2022年度では、この2年間作成を続けていた臨床データならびに単一遺伝子解析データをあわせたHCM統合データベースを完成させた。また、同HCMレポジトリに登録されている700名のHCM患者のうち適切な同意が得られた353名、Illumina社のAsian Screening Arrayを用いたジェノタイピングを行った。その後このSNVデータは1KGPのデータを用いてimputationを行い、全ゲノム領域にわたるSNVデータを得た。さらにBioBank Japanより公開されている日本人を対象とした心臓エコー検査における心室中隔壁厚(IVS)を表現型としたゲノムワイド関連解析(GWAS)サマリーデータを用い、HCMレポジトリに登録されている353名、ならびにHCM患者ではないコントロール症例の134名を対象に、各々に対する心室中隔壁厚に対する多遺伝子リスクスコア(PRS-IVS)を算出した。現在、単一原因遺伝子変異陽性のHCM患者、変異陰性のHCM患者、ならびに非HCM患者(コントロール)の3群におけるPRS-IVSの比較とともに、その臨床的特徴についてもまとめており、近日中の学会・英文誌での発表を予定する。
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