2023 Fiscal Year Annual Research Report
アポトーシス調整因子を標的とした非小細胞肺癌の新規治療法の開発~根治を目指して~
Project/Area Number |
20K17200
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
中道 真仁 日本医科大学, 医学部, 助教 (10837446)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 肺癌 / 薬剤耐性 / 分子標的薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
【背景】肺癌の薬物治療において分子標的治療は劇的な効果を示すが、その薬剤獲得耐性が問題である。ミトコンドリア経路を介したアポトーシスでは、BCL-2ファミリータンパク質が重要な役割を果たすことが知られているが、がん細胞に対する分子標的治療のアポトーシスの誘導メカニズムと薬剤獲得耐性化における分子病態は不明である。 【目的】本研究は、アポトーシスに着目した新しい視点から、肺癌において分子標的薬剤の獲得耐性の分子病態メカニズムを解明し、根治を目指す新規薬物療法を開発することが目的とした。 【方法と結果】EGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺癌細胞株4種類(PC9、H1975、HCC827、H1650)を用いて、EGFRチロシンキナーゼ阻害剤であるオシメルチニブの薬剤耐性細胞をステップワイズ法を用いて作成した。作成した耐性細胞を用いて、Cell viability assayにて薬剤感受性・IC50を計算し、オシメルチニブに対する耐性化を確認した。親細胞株と耐性細胞を用いて、ERK、FOXO3a、BIMを含むアポトーシス関連因子の発現を主にウェスタンブロットを用いて確認した。全ての耐性細胞でリン酸化ERKの発現が有意に上昇していることを確認し、一部の耐性細胞では、リン酸化FOXO3aが核外(細胞質)へ移行してMDM2によるユビキチン化により分解され、FOXO3aの転写活性が抑制されることで、 BIMの発現が低下し、アポトーシス抵抗性となることを確認し、FOXO3aの核外への移行は、免疫蛍光染色法を用いて確認した。耐性細胞に対するFOXO3a阻害作用のあるカルシノン酸、ERK阻害剤、プロテアソーム阻害剤(ボルテゾミブ)の効果を確認し、新規治療法の最終報告について、学会発表準備・論文作成中である。
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[Journal Article] nduction of resistance to neurotrophic tropomyosin-receptor kinase inhibitors by HMGCS2 via a mevalonate pathway2024
Author(s)
Kato Yasuhiro, Masaru Matsumoto, Takano Natsuki, Hirao Mariko, Matsuda Kuniko, Tozuka Takehiro, Onda Naomi, Nakamichi Shinji, Takeuchi Susumu, Miyanaga Akihiko, Noro Rintaro, Gemma Akihiko, Seike Masahiro
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Journal Title
Cancer Medicine
Volume: -
Pages: -
Peer Reviewed / Open Access
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