2022 Fiscal Year Annual Research Report
食道癌間質における癌関連線維芽細胞由来分子による転移・浸潤促進機構の解明
Project/Area Number |
20K17696
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
菅家 康之 福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (30866223)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 食道癌 / 癌関連線維芽細胞 / 癌間質 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、癌間質が癌の進展を促進することが広く研究されている。癌間質は線維芽細胞、血管内皮細胞や血球・免疫細胞などの骨髄由来の炎症・免疫関連細胞、細胞外基質などで構成されるが、なかでも癌間質における線維芽細胞は癌関連繊維芽細胞:Cancer-associated f ibroblast(CAF)と呼ばれ注目されている。食道癌に対する治療戦略の研究は広くおこなわれているが、本邦では5年生存率は約40%、特にステージ3以上においては30%を下回る。食道癌の癌間質に注目した微小環境バイオマーカーや癌細胞と間質との相互作用についての報告は少ないのが現状である。本研究では食道癌の発癌、浸潤、転移における癌間質の役割とCAFに由来するVCAN、POSTN、LUMの臨床的意義に迫り、微小環境バイオマーカーとしての価値を追求し個別化医療への道を開くことが本研究の目的である。303症例の食道癌手術症例を拾い上げ、臨床情報収集と組織検体の収集を行った。まず前治療なしの106症例に対し、免疫組織化学的アプローチを行い、VCAN、POSTN、LUMの評価を行った。免疫染色の方法の検討を行い、適切な抗体、条件等を決定した。各症例、各CAF関連分子に対し、癌細胞、癌間質でのscoringを行い、質的評価を行い、免疫組織化学的評価と臨床情報との統合解析を施行した。食道癌間質におけるVCAN、LUMの高発現は無再発生存期間、全生存期間と逆相関する結果を得ており、同結果は国際雑誌oncology lettersにおいて発表した。また複数の国内学会において報告し、特に癌治療学会においては優秀演題賞を受賞した。手術前治療歴のある症例に対して病学的評価を進め、微小環境VCAN、POSTN、LUMのESCCにおいての役割、TGF-β、Wnt/β-cateninシグナルの関係性を求めるべく、追加実験を計画した。
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Research Products
(1 results)
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[Presentation] 食道扁平上皮癌における間質のCAFs関連分子発現は予後に関連する2022
Author(s)
菅家 康之、山内 直人, 齋藤 勝治, 岡山 洋和, 山田 匠希, 中嶋 正太郎, 山田 怜央, 仲野 宏, 松本 拓朗, 花山 寛之, 渡辺 洋平, 早瀬 傑, 齋藤 元伸, 佐瀬 善一郎, 三村 耕作, 門馬 智之, 大木 進司, 橋本 優子, 河野 浩二
Organizer
日本外科学会定期学術集会122回