2021 Fiscal Year Research-status Report
敗血症に合併した低体温における骨髄由来細胞のiNOSを介した病態的意義の解明
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20K17891
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高谷 悠大 京都大学, 医学研究科, 助教 (60828903)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 敗血症 / 低体温 / iNOS / 骨髄移植 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、敗血症で低体温が合併するメカニズムを解明するとともに、骨髄由来細胞の低体温における病態的意義を明らかにすることを目的とし、以下の3つの内容の検討を予定している。1)骨髄移植による敗血症マウスの低体温の改善効果の検討 2)敗血症で肺に骨髄由来細胞が遊走するメカニズムと病態的役割の解析 3)骨髄由来細胞の病態的役割の解析。令和3年度は、1)と2)を行う計画だったが、令和2年度に引き続き、新型コロナウイルスの爆発的感染の影響で、計画通り進まず、実験に使用するマウスの維持、必要器具や薬剤の整備、学会や研究会に参加して必要な情報収集を行う、などに留まっている。令和4年度は、1)2)3)を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルスの爆発的感染の影響で、実験に必要な時間が確実に確保できない、など様々な制約があったため。
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Strategy for Future Research Activity |
1)骨髄移植による敗血症マウスの低体温の改善効果の検討 GFPトランスジェニックマウスの骨髄を野生型マウスに移植する。移植後にCLPを行って敗血症を誘導し、経時的に直腸温を測定し、同時に生存率も評価する。 2)敗血症で肺に骨髄由来細胞が遊走するメカニズムと病態的役割の解析 GFPトランスジェニックマウスの骨髄を、1)と同様に、iNOSノックアウトマウスに移植し、CLPを行って敗血症を誘導する。その後NOドナーを静注し、CLP24時間後の肺を取り出し、リアルタイムPCR法により、肺でのiNOSの発現を評価する。同時に血中NO濃度を評価する。また、免疫組織化学染色により、肺に遊走したGFP陽性骨髄由来細胞の数を評価する。 3)骨髄由来細胞の病態的役割の解析 免疫組織化学染色により、細胞保護性/傷害性マーカーを発現する細胞の割合などを定量的に評価する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の爆発的流行の影響で、令和3年度は計画通り研究が進まず、予定していた使用額が大幅に余った。令和4年度は、停滞していた研究をまとめて行う予定であり、その際に今回発生した額を使用する予定である。
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