2022 Fiscal Year Research-status Report
リキッドバイオプシーを用いた子宮内膜症進展・癌化の早期診断ツールの開発
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20K18220
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
高橋 良輔 神戸大学, 医学部附属病院, 特定助教 (20866363)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 卵巣癌 / 早期診断 / エクソソーム / miRNA / Fdx1 |
Outline of Annual Research Achievements |
卵巣癌早期診断ツールの発見を目的として、腟分泌液のエクソソームに含まれるmiRNAが悪性と良性で発現量の比に差があるものが見つかれば、早期発見につながる可能性があると考えた。そのため当科で採取した悪性腫瘍患者と良性腫瘍患者の血清および膣洗浄液を回収し、そこからエクソソーム、miRNAを抽出し、マイクロアレイで解析した。悪性腫瘍患者と良性腫瘍患者それぞれ2例ずつで発現量の比に差があるmiRNAを抽出。さらにそのターゲットmiRNAを全サンプルから抽出し、qPCRで確認し、有意差があるかを確認した。その結果悪性腫瘍患者ではmiR-1290の発現の上昇が確認された。これまでの報告において、miR-1290は上皮性卵巣癌の循環エクソソームであり、増殖や転移を促進するとの報告がある。そのためmiR-1290は卵巣癌の早期診断ツールとなる可能性が示唆された。また卵巣明細胞癌と同様に子宮内膜症由来であると知られている卵巣類内膜癌において、シスプラチン抵抗性腫瘍ではFdx1の発現が上昇していることがRNAsequenceおよびqPCRで確認出来た。Fdx1はミトコンドリアチトクロムp450へ電子伝達を触媒する鉄硫黄タンパク質であり、細胞内の鉄のホメオスタシスに影響を及ぼすと報告されている。以前より子宮内膜症の鉄環境が癌化に影響している可能性が指摘されており、この結果は明細胞癌や類内膜癌などの子宮内膜症を発生母地とする卵巣癌の早期診断に大きな影響を及ぼす可能性があると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
想定より検体数の確保が遅れている。 また臨床検体からのエクソソームの抽出やエクソソームからのmiRNAの抽出に難渋したため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はこれまでの結果をもとに、臨床検体などでの再現性の確認を行っていく。 さらに類内膜癌で発現上昇していたFdx1が明細胞癌でも発現上昇しているかの確認を行ったたのちに、早期診断マーカーとして使用かどうかの判断を行っていく。
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Causes of Carryover |
実験用や学会発表用が今年度使用しなかったため
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