2021 Fiscal Year Research-status Report
接着分子CLDN12は子宮頸癌と子宮体癌の診断マーカー・新規治療標的となりうるか
Project/Area Number |
20K18224
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
遠藤 雄大 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (00868896)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 細胞間接着 / クローディン / がん / 子宮頸癌 / 子宮体癌 / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞間接着分子クローディン(CLDNs)の発現パターンは、腫瘍の診断マーカーおよび予後マーカーとして有力である。所属研究室ではCLDN6高発現が子宮体癌の予後不良因子であることを明らかにした。我々は最近公開されたThe Cancer Genome Atlasデータベースにおいて、細胞間接着分子クローディン-12 (CLDN12) mRNAの高発現が子宮頸癌と子宮体癌の予後不良因子である可能性が示されていることに着目した。ラットリンパ節法を用いて特異度が高く、ホルマリン固定パラフィン包埋標本を免疫染色可能な抗ヒトCLDN12に対するモノクローナル抗体を開発した。続いて、子宮頸癌手術検体約140例においてCLDN12発現量を半定量的に評価した。その結果と患者の臨床経過を統計解析したところ、CLDN12低発現群では高発現群と比較して5年生存率が優位に低く、予後不良因子であることが示された。これはThe Cancer Genome Atlasデータベースで示された結果と異なる結果が示された。しかし、その機序については現時点では明らかになっていない。今後、子宮頸癌におけるCLDN12発現が予後良好因子となる機序についての解明が必要である。また、子宮体癌に対しても同様に半定量的評価、統計学的解析を進め、CLDN12発現が癌種の異なる場合にも予後良好因子となるのか、また、その機序についての解明を進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
抗CLDN12モノクローナル抗体を用いて、子宮頸癌手術検体約140例のCLDN12発現量を判定量的に評価した。その結果と患者の臨床経過を統計解析したところ、CLDN12低発現群では高発現群と比較して5年生存率が優位に低く、予後不良因子であることが示され、論文報告を行った。子宮体癌についても抗CLDN12モノクローナル抗体を用いて、手術検体約240例の収集を終え、CLDN12の免疫染色ならびに半定量的に評価を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
子宮体癌についても抗CLDN12モノクローナル抗体を用いて、手術検体約240例の収集を終え、CLDN12の免疫染色ならびに半定量的に評価を行っている。続いて予後や各種臨床病理学的因子とCLDN12発現とを比較解析してCLDN12発現の臨床病理学的意義を明らかにする。場合によっては子宮内膜癌細胞株を用いて機能獲得/欠失実験を試行しCLDN12分子機能を解析する。
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Causes of Carryover |
本研究課題と共通の物品を使用する研究課題に対する民間助成金が採択されたため、当初予定よりも小額の使用となった。本年度の余剰分は次年度での論文投稿 とそのオープンアクセス化にかかる費用として見込まれる。
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Research Products
(4 results)