2020 Fiscal Year Research-status Report
Repurposing antiretroviral drugs for endometrial carcinoma with LINE1 expression
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20K18230
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
佐藤 翔 埼玉医科大学, 医学部, 助教 (90749863)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 子宮体癌 / LINE1 / レトロトランスポゾン / NNRTIs |
Outline of Annual Research Achievements |
レトロトランスポゾンの1つであるLINE1(Long interspersed nucleotide factor1)はいくつかの癌腫において発現が確認されている。 子宮体がんにおいてもLINE1の発現の報告はあるが、その詳細は明らかでない。AIDSの治療薬である抗レトロウィルス薬、NNRTIs(Non-nucleoside reverse transcriptase inhibitors;非核酸系逆転写酵素阻害薬)はいくつかの癌腫において抗腫瘍効果を示すことが報告されている。そのメカニズムは不明なところが多いが、LINE1をはじめとするレトロトランスポゾンの逆転写酵素を阻害する作用を介して抗腫瘍効果を発揮する可能性がある。 本研究では患者検体を用いて子宮体癌におけるLINE1発現の臨床的意義とドラッグリパーパシングによるNNRTIsのLINE1発現子宮体癌に対する治療薬としての臨床開発に向けた基盤的研究を行うことを目的としている。 本年度はまずは患者検体を用いた実験の全段階として子宮体癌細胞株を用いたLINE1の発現の確認および子宮体癌細胞株におけるNNRTIsの抗腫瘍効果を確認した。実際、コントロール群と比較してNNRTIs投与群は増殖抑制を示し、子宮体癌におけるNNRTIsの抗腫瘍効果の可能性が示唆された。次年度以降の実際の子宮体癌患者由来細胞を用いた実験への良い橋渡しとなった。 また同様に子宮体癌細胞株のデータ蓄積も進めていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り細胞における薬物動態の確認をできたため
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Strategy for Future Research Activity |
現在、細胞レベルでNNRTIsの薬物動態を確認している。今後はさらに子宮体癌患者手術検体を用いて患者由来細胞を分離、培養しその細胞を用いてNNRTIsを用いた抗腫瘍効果の確認などを進めていきたい。
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Causes of Carryover |
一部予定していた薬剤などの購入が次年度以降の実験に必要なるため また予定していた学会などがコロナウィルス感染により中止となったため
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