2021 Fiscal Year Research-status Report
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20K18311
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
河合 良隆 京都大学, 医学研究科, 特定病院助教 (50862223)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | バリア機能 / 声帯 / 再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までに声帯上皮粘膜の上皮バリア機能の傷害と治癒過程を観察するためのin vitroモデルのうち酸傷害に関して至適と思われる傷害強度を同定でき、本年度は酸傷害の中でもペプシン添加したものと添加しない二条件を振り分け、条件別に経上皮電気抵抗(TEER)を測定するほか、培養上皮細胞上の微絨毛の電子顕微鏡による観察を行った。実験結果は傷害条件により上皮の受ける傷害パターンが変わることを示すものであった。これにより、上皮バリア機能のなかでもタイトジャンクションや上皮に保持される粘液といったバリア機能の種類によって傷害を受けやすい刺激の種類が変わることが予想された。上皮のウェルシュ菌傷害や物理傷害に関しては条件が安定せず難渋している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
In vitro環境で、培養した声帯粘膜上皮に2mg/mlペプシン付加したpH4の培地を一定時間曝露のうえTEERを測定すると、傷害24時間で当初の80%程度の抵抗値にまで回復するという結果が得られたほか、細胞の生存率をLive dead stainで評価しいずれのタイムポイントでも有意な死細胞の増加を認めないことを確認した。 ペプシン添加酸性条件とペプシンを付加しない酸性条件単独でのTEER変化を比較評価し、培養上皮の表面にある微絨毛の量を走査型電子顕微鏡で評価した。TEERは酸性単独でも有意な悪化があったがペプシン添加によりさらに悪化することが確認された。微絨毛の減少は曝露直後に認められ24時間後には回復していたが、減少量はペプシン添加には左右されなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
声帯バリア機能に重要なタイトジャンクションなど細胞間接着物質の評価を透過型電子顕微鏡にても行うことや ビオチン化試薬透過性試験を予定している。さらに微絨毛により保持される粘液も声帯バリア機能に重要な役割を果たすことが予想され 傷害時の粘液の保持能力変化を評価することも併せて予定している。
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Causes of Carryover |
COVID-19蔓延にともない 実験に必要な消耗品の供給が滞り 充分な実験が年度内に行えなかったため 次年度に持ち越しての使用を予定している。
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