2020 Fiscal Year Research-status Report
味蕾オルガノイド培養系を用いた味蕾細胞の分化制御機構の解明
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20K18461
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
松山 佳永 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (10848360)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 味蕾 / オルガノイド |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、オルガノイド技術とCre/loxPシステムとを組合わせることで、味蕾細胞における分化制御システムの解析を計画している。令和2年度には、味蕾オルガノイドを構成する細胞内でCreリコンビナーゼの発現誘導を試みた。また、新生仔マウスの味蕾を用いて、Mash1発現細胞系譜の追跡を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Mash1発現細胞系譜を、in vivoだけでなくex vivoにおいても追跡することができた。新型コロナウィルス感染症の感染対策を講じる中で予定通り実験を進められない事もあったものの、おおむね順調に進展している。今後はPCRなどの手法を用いて遺伝子発現についても検証を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度はMash1発現細胞で特異的にtdTomatoを発現させ、蛍光標識することにより細胞系譜の追跡を行った。本年度は細胞特異的にジフテリア毒素を発現させ、Mash1発現細胞に細胞死を起こしたオルガノイドを作製して、種々の手法を用いて解析を進める。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症の感染拡大防止のため、多くの学術大会やセミナーがWeb開催あるいは誌上開催となった。このことにより、学会参加時には旅費の支出がなくなったことが予定外の経費の減少に繋がったと考えられる。令和3年度には、注射針やマイクロ剪刀などの実験器具、培養用の培地、抗体に加え、タモキシフェンなどの試薬を購入する。また、PCRを行うためのRNA精製のKitやプライマーを購入する。得られた知見を発表するため、また、情報収集を行うために、学術大会の参加を計画している。日本味と匂学会やInternational Association for Dental Research(IADR)などで広く発表を行う予定である。
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