2021 Fiscal Year Research-status Report
味蕾オルガノイド培養系を用いた味蕾細胞の分化制御機構の解明
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20K18461
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
松山 佳永 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (10848360)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 味蕾 |
Outline of Annual Research Achievements |
味覚の受容器である味蕾は、複数の細胞種により構成される。なかでも、III型細胞は酸味の受容に働き、神経終末とシナプスを形成することで知られる。II型細胞はうま味、甘味、苦味の受容に働く。令和3年度には遺伝子改変マウスを用いて味蕾オルガノイドを作製し、培養環境下でMash1発現細胞に特異的な細胞死の誘導を試みた。Mash1発現細胞を細胞死させた成熟味蕾オルガノイドを用いて、味細胞マーカーを対象としたImmunohistochemistryを行ったところ、III型味細胞に加え、II型味細胞の生成が抑制されていることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウィルス感染症の感染対策を講じる中で予定通り実験を進められない事があった。しかし、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降は、遺伝子改変マウスとコントロールの新生仔の舌上皮を分子生物学的に解析し、味蕾の発達におけるMash1の機能の詳細を探索する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症の感染拡大防止のため、参加予定のすべての学術大会がWeb開催になった。このことにより、参加のための旅費が予定外に不必要になったため、次年度使用額が生じたと考えられる。令和4年度には、培養用の培地、成長因子などの試薬や、PCRを行うためのプライマー等を購入する。また、得られた研究結果を論文にまとめて投稿するため、英文校正のための費用や投稿料を経費として計上する予定である。
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