2020 Fiscal Year Research-status Report
エピゲノム異常がもたらすエナメル上皮癌発生機序の解明
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20K18490
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
吉本 尚平 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 講師 (70780188)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | エナメル上皮癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
エナメル上皮癌は顎骨内に発生する歯原性の悪性腫瘍である。良性歯原性腫瘍であるエナメル上皮腫からの再発・悪性転化が報告されているが、発症機序には不明な点が多い。顎骨切除手術が適用されるが、かなり広範囲の切除が必要であり、かつ予後不良であるため、治療標的の検討及び悪性化の予防法・早期診断法の確立が求められている。 これまでにエナメル上皮腫からの癌へと悪性化した症例においてDNAマイクロアレイ解析を行った結果、エナメル上皮癌においてDNAメチル化調節因子の著明な発現上昇を認めた。 そこで、本研究では、病理組織標本を用いたエピゲノム変異解析と、エナメル上皮腫細胞株・組織三次元培養に対するDNAメチル化異常誘発による癌化モデル構築によって、エナメル上皮癌発症の機序の解明を目指す。 本年度はエナメル上皮腫・エナメル上皮癌の病理組織標本抽出を行った。また、抽出標本をを用いて免疫染色によりDNAメチル化調節因子であるIDH1の発現解析を行った。加えて、エナメル上皮腫細胞株AM-1を用いてスフェロイド形成による三次元培養を行い、より生体に近い細胞実験系の確立を行った。腫瘍間質を模した材料とともにスフェロイド培養を行うことで、エナメル上皮腫病理組織に類似した細胞塊を形成することができた。現在、DNAメチル化異常誘発作用のある化学物質等を添加培養し、細胞増殖能や浸潤遊走能、3次元ゲル内での増殖進展形態を観察、測定、染色評価を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
免疫染色のための抗体入手および条件検討に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
病理組織標本よりgDNA抽出、MBD (methyl-CpG binding domain) シーケンスにてDNAメチル化解析を行う。
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Causes of Carryover |
海外からの物品納入が遅れ、研究の進捗に遅れが出たため。また、学会等がWeb開催となり旅費がかからなかった。
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Research Products
(4 results)