2021 Fiscal Year Annual Research Report
光エネルギーのphotobiomodulation効果による歯周炎の進行抑制
Project/Area Number |
20K18501
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
大杉 勇人 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 医員 (80846791)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ダイオードレーザー / photobiomodulation / 結紮誘導歯周炎 / RNA Sequencing / 細菌叢解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
半導体レーザーは,近年様々な歯科治療に応用されている。本研究では,結紮誘導歯周炎モデルマウスを用いて半導体レーザー照射による歯周炎進行の抑制効果について明らかにすることを目的とした。 9週齢の雄マウスの上顎右側第2臼歯に対して6-0絹糸を結紮し,波長910 nmの半導体レーザーを結紮後1,3,5日に照射を行った。骨吸収量を評価するため,結紮前,結紮後8日でmicro-CT撮影を行った。次に結紮後8日で結紮糸を除去し,次世代シーケンサーを用いた16S rDNA解析を行った。結紮3日後に結紮周囲歯肉を採取し,RNA-Seqを行い遺伝子発現に関して網羅解析を行った。 Micro-CT解析の結果,レーザー照射群において結紮後8日で骨吸収量が有意に抑制された。細菌叢の多様性と組成は,レーザー照射群と非照射群の間では有意な差は認められなかったものの,細菌間のネットワーク構造に変化が認められた。結紮を行なっていない歯肉に対するRNA-Seq解析の結果,1166個の発現変動遺伝子(DEGs)が認められた。また結紮3日後の歯肉(Li群)と結紮に加えてレーザー照射を行った3日後の歯肉(LiLa群)に対するRNA-Seq解析の結果,LiLa群においてmTORC1 signaling,E2F targets,Angiogenesisの遺伝子群の発現が亢進していた。DEGsにおいてLiLa群ではCyp1a1,Ablim2の発現が有意に減少,またAdm2の発現が有意に増加していた。 半導体レーザー照射は宿主応答および細菌へ影響を与え,歯周炎の進行を抑制できる可能性が示唆された。
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Research Products
(16 results)
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[Presentation] Low-level Er:YAG laser irradiation induced alteration of gene expression in rat calvarial osteogenic cells2021
Author(s)
Shimohira T, Niimi H, Ohsugi Y, Tsuchiya Y, Morita K, Yoshida S, Hatasa M, Shiba T, Kadokura H, Yokose S, Katagiri S, Iwata T, Aoki A.
Organizer
Dental Laser Virtual Scientific Conference 2021
Int'l Joint Research
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[Presentation] Sequential microarray analysis of Er:YAG laser ablated bone tissue2021
Author(s)
Ohsugi Y, Katagiri S, Niimi H, Hatasa M, Watanabe K, Shimohira T, Mizutani K, Kadokura H, Yokose S, Iwata T, Aoki A
Organizer
The 99th General Session of the IADR
Int'l Joint Research
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[Presentation] 結紮誘導歯周炎モデルマウスを用いた ダイオードレーザー照射による歯周炎抑制効果2021
Author(s)
大杉勇人, 畑佐将宏, 下平 剛, 芝 多佳彦, 駒津匡二, 土谷洋輔, 福場駿介, 前川祥吾, 新見ひろみ, 森田和機, 片桐さやか, 岩田隆紀, 青木 章
Organizer
第33回日本レーザー歯学会総会・学術大会