2022 Fiscal Year Research-status Report
AIを活用した頚部リンパ節転移に対する超音波検査診断支援システムの開発
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20K18667
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
竹下 洋平 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (30803853)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | Deep Learning / 超音波検査 / 頸部リンパ節転移 / 頸部リンパ節 / 口腔癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
超音波検査は被曝のない簡便な検査法であるが、検査者の知識や経験の影響を受けやすい診断精度の向上が求められている。口腔癌における頚部リンパ節転移の超音波診断においては、特徴的所見を示す内部性状や血流動態の定性的評価が有用であることが報告されてきた。検査者による定性的評価を反映させ、診断能を高めたAI診断支援システムを構築できれば、超音波検査における診断の効率化や制度の向上が可能となる。本研究では、転移リンパ節の特徴的所見を用いて、検査者の経験に左右されない、AIを融合させた新たな頚部リンパ節超音波検査診断システムを開発することを目的としている。2021年度は2020年度と同様に、転移・非転移頚部リンパ節のリスト作成およびディープラーニング用データ画像の作成を行った。口腔癌を有する患者の中で、術前に超音波検査機器で頚部リンパ節超音波検査を施行された症例を抽出した。その中で、腫瘍切除術および頚部リンパ節郭清術を受け、摘出したリンパ節の病理組織検査によって転移の有無の評価がなされているものを対象とし、リストを作成した。また、評価に用いるデータ画像サイズを統一する必要があるため、個々でサイズの異なる頚部リンパ節を切り出して規格化された画像を作成した。一方で、今後のAI診断システム構築に活かすために、予備実験として口腔腫瘤性病変の超音波検査の有用性を観察者評価にて検討した。学会発表および論文発表を行った。2023年度は2022年度に引き続き規格化画像の切り出しをリスト中の全ての患者に対して行い、ディープラーニングツールを使用して学習を行い、頚部リンパ節診断支援システムの構築を検討していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2022年度も新型コロナウイルス感染症により、患者の受診制限などに伴う超音波検査数減少があったため、データ画像の収集に遅れが生じた。今後も同様の状況 が続く見込みであるが、画像の回転や反転による複製で評価枚数を増やすことで、対応が可能であると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
評価画像の抽出や規格化画像の切り出しを継続して行い、十分な評価枚数を確保する。また、ディープラーニングツールを使用して学習を行い、頚部リンパ節診 断支援システムの構築を検討していく。
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Causes of Carryover |
2022年度の当初の予定よりも少ない消耗品にてデータ収集を行い、新型コロナウイルス感染症によるオンライン学会の増加のため出張が減少し、次年度使用額が 生じた。次年度使用額については、データ解析に必要なソフトの購入に 活用する計画である。
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Research Products
(3 results)